祝・アル・ゴア氏とIPCC、ノーベル平和賞受賞!

先日、2004年のノーベル平和賞受賞者であるワンガリ・マータイさんの講演を聞きにいったのですが、マータイさんがこんなことを言っていました。「ノーベル平和賞委員会は、まさに今ノーベル平和賞の方向性を変えようとしているところです。そして、これから世界が真剣に取り組まないといけない重点分野として、「環境」と「女性」を選んだのです。私はそのさきがけとして受賞したのです。」

ノーベル賞といえば、ノルウェーに本拠地があります。北欧といえば、世界でも環境先進地域であるヨーロッパの中でも、さらに先鋭とされるエコな地域。この一連の環境系の平和賞受賞に、彼らの環境へのプライオリティの高さが証明されていますね。そのうちノーベル環境賞ができるかも。

b0069365_13183788.jpgSource:http://news.monstersandcritics.com/usa/news/article_1364763.php/Al_Gore_wins_the_Nobel_Peace_Prize

さて、ゴア氏です。個人的な好き嫌いは別にして、温暖化の広告塔としての役割を、彼以上に世界規模で果たしている人がいない、というのは事実でしょう。そしてもう一つ、彼がアメリカ人であるというのは大きいと思います。京都議定書を批准しなかったアメリカは、環境の世界では最も頑固に温暖化を否定し、その対策を拒否してきた国です。なぜならば、温暖化対策と経済的発展は相容れないから。

でも、ゴア氏が受賞したことでイチバン大好きアメリカ人のプライドをくすぐり、「よし、俺らがイチバンに何かせにゃあかん」という意識がつくられれば、外堀を埋めるようなもの。なかなか効果的なのじゃないでしょうか。日本だって、京都議定書のホスト国となったことで、認識がずいぶんかわっただろうし。これが香港議定書だったら、もっと人ごとだったんじゃないでしょうか。

それより、IPCCです。こんなマイナーな機関に光が当たったことが非常にすばらしい。IPCC(Intergovernmental Panel of Climate Change)は、いわば温暖化研究の国際的権威。各国がIPCCに代表や科学者を送って、「温暖化の影響はほんとのところどれぐらいなのか」という評価をやっています。環境の世界ではマイナーどころかメジャーもメジャーなのですが、世間一般で温暖化=IPCCというまでの認知度は、まだないと思います。

温暖化の難しいところは、「50年後、世界はこうなります」と誰かがシナリオを書くと、必ず「はあ?そんなわけないでしょう?証拠を見せろ証拠を。」といちゃもんをつける人が現れ、険悪な足引っ張り合戦になるところ。なにせ世界が経験したことのないリスクを査定するようなものなので、保守的な見積もりをする人もいれば、最悪のシナリオを書く人もいる。・・・・そして各国が、自分の国に都合のいいようなシナリオを書きたがるわけです。都合のいいシナリオというのは、温暖化対策への出費をできるだけ減らせる→温暖化の影響はたいしたことはない、という方向のことです。

これを調整して、ある程度のコンセンサスを得たうえで「統一見解」として出すのは至難の業でしょう。実際、高度に政治的なかけひきがうずまくすごい世界だと、少し首をつっこんでいた教授が言っていました。

そのような状態なので、当然IPCCが歴代出してきたレポートは、保守的な見積もりが多かったです。でも、最近はかなり悲観的な予測になっているのですよ。このレポートを出すのに、どれくらいの駆け引きがあって、どれくらいの汗が流されたんでしょう。これをまとめて、舵をとってきた人たちに、純粋に拍手を送りたいと思います。

そして、これを機に、IPCCの知名度がぐんと上がることを祈ります。みなさんもぜひ一度、うウェブサイトを見てみてください。

最後に、アル・ゴア氏のメールメッセージを転載しときます。

I am deeply honored to receive the Nobel Peace Prize. This award is even more meaningful because I have the honor of sharing it with the Intergovernmental Panel on Climate Change--the world's pre-eminent scientific body devoted to improving our understanding of the climate crisis--a group whose members have worked tirelessly and selflessly for many years. We face a true planetary emergency. The climate crisis is not a political issue, it is a moral and spiritual challenge to all of humanity. It is also our greatest opportunity to lift global consciousness to a higher level.

My wife, Tipper, and I will donate 100 percent of the proceeds of the award to the Alliance for Climate Protection, a bipartisan non-profit organization that is devoted to changing public opinion in the U.S. and around the world about the urgency of solving the climate crisis.

Thank you,
Al Gore (Source: Al Gore.com)
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by kinky25 | 2007-10-13 12:50 | カンキョウの話。


筆者: 環境庁勤務・一児の母。 生息地: カリフォルニア・サクラメント。  ブログについて: サイエンスとトレンドを融合した、わかりやすいエコ・温暖化・サステナビリティ。コメント歓迎です(除く営業)


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