食べ物・ナノテクノロジー・毒性。

親戚にうちの息子とほぼ同い歳(1歳7ヶ月)の男の子がいます。彼が10ヶ月のとき、「マックのチーズバーガーを1個ぺろりと食べちゃった」という話を聞きました。もちろん周りの人は「たくさん食べられてすごいね」という意味で話していたのですが、「10ヶ月児にマック」が、私には衝撃でした。

今日、父さんが彼に会ったら、1歳7ヶ月でポテトチップスバーベキュー味をばりばり食べていたそうです。(ちなみにアメリカのポテチは日本のよりさらにしょっぱい。)うちの子にもくれようとしてたとか。成長期の子供にジャンクフード、個人的にはとてもよくないと思うけど、それでもよそのお子さんに「やめなさい!」とまでは言い切れません。

b0069365_15451283.jpg話は変って大昔のことですが、連合赤軍浅間山荘事件というのがありました。事件の総括の一環として、「彼らはインスタントラーメンばかり食べていて野菜を全然摂っていなかった。そのせいで精神的にいらいらして不安定になって、凶暴性を増した」というような意見があったと思います。今そんなこと言ったら、「即席ラーメンが原因という科学的な証拠を見せなさい!」と麺会社から訴えられるんじゃないかなと思います。

食べ物って体に入るものだから、他のものよりもずっと厳しく毒性を厳しくチェックされています。なので、「毒性のある食べ物」が堂々と市場に出回っている、とは考えられません。とはいえ、ファストフードや即席ラーメンには「微妙な毒性の物質」が含まれているんじゃないかと思います。食べたことによって今日の明日はっきりと影響が出なくとも、数十年かけてじんわりと結果が現われるような、ゆるやかな毒性。でも現代社会では、そういう物質について、科学的なデータもなしに「微妙だからやめたほうがいい」とは言えません。そしてそういう「微妙な物質」の影響の科学的データを集めようとすれば、天文学的な手間とお金がかかると思われます。

最近この「毒性」(Toxicity)というのが、気になっています。食べ物とは直接関係ないけど、「ナノテクノロジーの環境評価」が今旬で、個人的によく耳にする言葉なのです。ナノテクは世界中で評価が始まっていて、「人体への影響」「生物への影響」「環境への影響」(つまり毒性)をいろいろな分野の専門家が調べ始めています。ナノ粒子は、「体に入ったら即影響が出る」という超急性のものは今のところ確認されてないと思います。どちらかというと「微妙な毒性の物質」の部類に入りそうです。実験データを集めようとすると、莫大な手間とお金がかかる、というところも同じです。

さてこの「微妙な毒性の物質」、一体何なのかずーーっと考えてました。そのうち、なんとなく自分なりの「毒性とは?」の定義が見えてきたような気がしている今日この頃です。

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人間って、最もゆるやかに進歩する生物だと思います。下等動物の中には、あっという間に環境の変化に適応して変わる生物もいるんですよね。(↑イギリスの蛾。産業革命期に、工場からのばい煙で汚れた空気に適応してグレーから黒に変わった!)

でも、人間はそんなに簡単に変わらない。何万年も前に、「自然界から摂れる栄養」や、「自然界から人体に入ってくる物質」を処理することを目的として作られた体の機能も、そんなに大きくは変わっていないのじゃないかと思います。ところがここ50年や100年で、それまで何万年も体の中に取り込まれたことがなかった物質が、急に入ってくるようになった。体のほうは、それに対応してすばやく変わるというところまではいかず、「想定の範囲外」の物質をうまく処理できない。そのために、機能不全を起こす。それが人体にとっての毒性ってことなんじゃないかと思います。

そういうふうに考えると、「人工のもの」には、人体にとって「想定の範囲外」のものが多い、というのが直感的にわかります。食べ物の場合は、主に化学物質(自然界に存在しない分子構造とか)や、摂取量でしょう。ナノテクの場合は、分子構造と、サイズ。人体が想定していない小ささなので、「DNAレベルで影響が出るのでは」とも言われていますが、いかんせんその影響を実験で調べるのが至難の業です。

もちろん、想定の範囲外で、いい影響を与えるものもあると思います。薬とか。でも、明らかにいい影響がない限りは、体内に入るものはできるだけ想定の範囲内にとどめてあげたほうが、体にとっては負担が少なく、楽なんじゃないかなと思ったりします。

この「微妙な毒性の物質」論は、あくまで個人的な意見で、科学的な論拠はありません!なのでつぶやきとして聞いてください。これが正しいか間違っていたかは、50年後、100年後にわかるかも。
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by kinky25 | 2007-11-12 15:01 | カンキョウの話。


筆者: 環境庁勤務・一児の母。 生息地: カリフォルニア・サクラメント。  ブログについて: サイエンスとトレンドを融合した、わかりやすいエコ・温暖化・サステナビリティ。コメント歓迎です(除く営業)


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