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深刻化する被災地の格差問題 -- ピンポイントの支援を

震災が発生してから2週間が過ぎます。

今私が一番心を痛めているのは、マイナーな被災地の現状です。(マイナーというのはよくない言葉ですが、あえて使っています)震災の被害自体がそう大きくなかったために、それがかえってあだとなり、支援の手が回ってこない地域のことです。しかもマスコミの報道も極端に少ないから、世間の関心も薄い。

しかもそういう地域が原発退避のグレーゾーン(半径30キロ前後)にある場合、商業がほぼ停滞し、店はやっておらず、病院は全てが足りない。「放射能」の風評被害により、外から物資もガソリンも入ってこない。もはや「籠城」ともいえる状況のように思えます。

「被災地へ向けて物資が送られた」などと言いますが、これだけ広範囲に被害地域がわたっている場合、被災地といったって一体どこへ物が配られて、どこがもれたのかわからないです。マスコミの方は、なるべく「XX県方面」とか「XX市周辺」とか、地域を限定して情報を発信してください。お願いします。

あえて「マイナーな被災地」と書きましたが、被災が比較的少なかったから、今の状況はたいしたことない、ということには全然なりません。それが本当に問題です。むしろ今最も助けを必要としている地域だと思います。正直なところ、東北には行ったことがなく土地勘がないので、市町村名を書きだすことができません。それが歯がゆいです。

これらの市町村、地域に「ピンポイント」で物資やガソリンを届けることが緊急の課題です。下記はピンポイントで物が不足している地域を特定するためのいくつかのツールです。

sinsai.infoという復興支援のプラットフォーム 物資が不足している地域の方からの書き込みがあります。

また、mixiにも地域に特化した被災地情報を交換するコミュニティがあります。

それから、市町村単位での友好関係が無視できないインフラになっていると思います。被災地と友好関係のある市町村が、地域限定での物資支援を行っています。

東京都港区→福島県いわき市
静岡県富士市→福島県南相馬市
東京都杉並区→福島県南相馬市

など。これらの支援物資は、必ず該当の市町村に送られるはずですから、ピンポイントでの支援が可能になるはずです。みなさんも自分の市町村が被災地と友好関係を結んでいないかどうか確かめてください。今まで、「個人からの物資は送るな」という阪神大震災の教訓をふまえて、物は送ってきませんでした。しかし今回は様子が違う。アメリカなら個人でもケース単位で物が買えますから、必要な所に送るのは価値があるのではと思い始めています。問題はどうやってピンポイントで送るか、です。
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by kinky25 | 2011-03-28 04:58

福島県いわき市、南相馬市に物資を

福島原発の事故により避難地域に指定されているいわき市、南相馬市では、風評被害のせいで物資が入ってこないため、屋内待機地域に指定されている方々の生活が深刻な事態に陥っていると読みました。

以下はいわき市のホームページより抜粋です。

********

3月26日(土)の市民の皆様に対する食糧等の配布について

生活物資に関し、被災地における安定的な市内物流が確保されていないため、避難所以外においても、市として市民の皆様に対する食糧等の配布を実施しておりますが、明日、3月26日の水、食糧等の配布については、次のとおり実施します。

1 配布対象者  避難所以外で生活中の方々

・・・・中略・・・・・

4 配布物【3月26日(土)】
(1) 食糧(ごはん類、パン、カップ麺) ※お一人様、どれか1個
(2) 飲料水 ※お一人様、1本
 ※ 配布物の内容は、急遽変更となる場合もありますので予めご了承願います。
 ※ 粉ミルクや紙おむつなど、生活必需品等については、配布場所(公民館等)にお問い合わせください。

全国から送られた救援物資を、避難所のほか各地区に配分しております。
このため、数量が少なく申し訳ありませんが、無くなり次第終了とします。
尚、配布できる物資が少ない場合は、配布を休止しますので、ご了承ください。

*************

配布物、一人一個・・・・・。
ものすごい額の寄付金、義捐金が集まっているという情報の一方で、まだ人が住んでいるにもかかわらず、物を運ぶ「人」が現地入りを拒否するために、物資が届かない街・・・。

阪神大震災の教訓で、「個人で被災地に物を送るな」というのがありますが、このようなケースではそれは当てはまらないのかもしれません。いわき市は、「首都圏での個人の皆様の救援物資の受付を開始」しています。受付場所は、港区スポーツセンターアリーナ棟(JR田町駅前)、 東京都港区芝浦3丁目1番19号です。持ち込みのみ。リンクの注意事項をよく読んで、もし該当する物資をお持ちの方はご協力お願いします。


今回の事態は、地方自治体の「自治力」の限界を超えているはずです。政府は速やかに対策本部を現地につくってください。
そして、自民党。何十年にわたって原発を推進してきたのは、あなた方です。今更「こっちにだけ対策をおしつけるな」と入閣を拒否したりしないでください。今こそ「挙国一致内閣」の時です。現場で足りないのは、優秀なリーダーと優秀なスタッフのはずです。そういう人たちがいれば、ボランティアを有効に動かせるんです。滞留している物資だって、送れるはず。

こうしている間にも、病気の人やお年寄りの方々が生命の危機にひんしているのではと思うといてもたってもいられません。せっかく震災を生き延びたのに。

寄付するだけじゃなく、ボランティアでもなく、何かもっとできることはないのか・・・。
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by kinky25 | 2011-03-26 02:15

誰を支援したらいいのか

震災が発生して数日で、ネットには各地の危機的状況を伝える書き込みが加速度的に増えました。

「XX人孤立、餓死寸前。電気ガス水道は全滅、食べ物もガソリンもない。支援物資が届かず外には人もあふれていて寝る場所もない・・・」

こういった情報が、私が拾っただけでもこれだけの広範囲の地域から発信されていました。

仙沼市唐桑町小原木、茨城県沿岸沿い、神栖市、鹿嶋市、石巻蛇田地区、宮城県仙南中央病院、亘理町荒浜・浜吉田、山元町、仙台市青葉区西勝山、北上市、仙沼市、東才中、福島県郡山市、石巻市新栄二丁目、福島県南相馬市立総合病院、陸前高田市広田、福島県双葉群浪江町津島村、女川総合体育館、田人地区、石巻市の湊、法山寺、ヨークベニマル、ホーマックの屋上付近、岩手県山田町豊間根地区デイサービス施設、北茨城、石巻市立湊小学校、気仙沼市の本吉地区、石巻市西山町、栗原市、大崎市、登米市、釜石市平田、岩手県山田町、いわきの舞子浜病院と同じ敷地にある長期療養型病院 長春館、いわき市磐城共立病院

これらのツイート等は、ソース、時間、信憑性について私には調べる手段がありません。多くの情報は「拡散」されたものであり、数日が経過していると思われます。現時点では何かしらの物資が行っていると期待したいです。とにかく、これだけの広範囲で被害があった今回の場合、「被災地」と一つの言葉で定義することは無理だということだけはよくわかりました。少なくともこれだけのタイプの被災地があります。

① 被害が甚大であり、大きな避難所があり、ニュース等でもよくとりあげられている地域。
② 被害がそれほど甚大でなかったためにニュースなどであまりとりあげられなかったにもかかわらず、ライフラインが復旧せず、ガス、食糧が底をつきかけている地域。
③ 「支援網」からもれてしまう、「自宅避難民」の方々。
④ 風評で苦しんでいる原発避難地域。屋内待機地区では物資が外から入ってこない。

これだけさまざまな被災の状態があるのに、情報は錯そうし、物資は途中まできていても本当に必要としている人にいきわたらない。

今、一番支援を必要としているのは、錯そうする情報を管理して指示を出す各自治体の震災対応チームではないかと思います。

かといって、これは何も知らない素人が手や口をはさめる領域ではありません。高度な専門性が必要とされます。特にロジスティクスの専門家などが必要なはずです。

あと、コールセンターはどうなのでしょうか。

各地の対応XXダイヤルや支援XXダイヤルは、パンク寸前だと思います。

コールセンターをそのままボランティア的に外注はできないんでしょうか。かけても話し中で通じない、話せたとしても対応する職員がキャパオーバーであれば、せめて「電話を受けて、内容を聞くだけ」の業務を、プロのコールセンターに任せる。彼らは洗練されたシステムを持っているから、受けた情報をまとめて報告するぐらいはお手のもののはずです。

被災された方が欲しいものを聞くのも大切ですが、被災された方に必要とされているものを届ける立場の方々が、何を求めているのか、それが知りたいです。
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by kinky25 | 2011-03-21 09:55

自分 -(引く) 善意=???

こんな緊急事態なのに、できることは何もないのか・・・

と思うのは皆さん同じだと思います。私もそうです。

でも、このような緊急事態だからこそ、素人にできることは何もない。

私の場合ですが、自分から善意とでも呼ばれるものを取ってしまったら、緊急事態に役立つものは何もない。体力もないし腕力もない。レスキューみたいな離れ業もできないし、クレーンを運転できるわけでもないし、診療もできない。野宿にも慣れてないし、火も起こせない。

サバイバル能力ゼロ、特殊技能ゼロ。役に立つどろこか足手まといが関の山・・・・。

ボランティアをしたい、物資を送りたい、気が急くかもしれませんが、それが現地に到着したときの混乱や迷惑を考えて、自分から善意を引いたら何も残らない人は、後方支援(募金・集金)に徹しましょう。

東北出身の方からもご指摘をいただきましたし、阪神大震災で被災された方の経験談を読んでいても、自分の器量をよくわきまえて支援をすることが本当に大事だと思います。


体で貢献できないことが決定なので、私は自分で募金をする以外にも、Fundraisingを考えています。

在米のみなさん、いいアイディアがあったらお知らせください。
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by kinky25 | 2011-03-15 13:46

Tsunami-quake disaster: 東日本巨大地震 アメリカから何ができるか

私が最初のニュースを見たのは、発生直後、ネットででした。その時は、まさかこのような想像を絶する事態であるとは夢にも思いませんでした。

それからずっとニュースばかり見ています。もちろんアメリカのメディアもこのニュースばかりです。

言葉がありません。

今回ばかりは、こちらで何かしなければいけないと思っています。とりあえずFundraisingしか思いつきませんが、何ができるでしょうか。

アメリカにお住まいの方、いいアイディアがあったら教えてください。少しでも力を合わせて大きくしないと、個人個人が善意でやるレベルでは到底間に合わないと思います。私もずっと考えてたり、情報を収集したりしているのですが、今のところこれというものには当たっていません。

なお、TV JAPANというチャンネルが、現在地震のニュースを放送するために無料聴取できるようになっています。北CALでコムキャストだったらCH330です。

http://tvjapan.net/
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by kinky25 | 2011-03-14 03:24

宮沢賢治と持続可能性

宮沢賢治=童話作家というイメージは、あるいは彼を理解するためにはまちがったレッテルなのかもしれません。私も子供のころに読んでから、彼の作品を久しく読んでませんでした。

b0069365_10153894.jpgそれが、ふとしたことで最近「銀河鉄道の夜」を手に取りました。読んで驚いています。こりゃ~子供だましの話じゃ全然ない。それどころか、ものすごく深淵で、何か「宇宙の真理」というようなものにつながっていく感じがあります。

今日び「宇宙の真理」などというと、だいたい胡散臭いです。なんでこんなに胡散臭いのでしょう。思うに、世の中に流布している「真理」といったものは、だいたいが誰かの都合のいいようにでっちあげられているからではないでしょうか。つまり、人為的、作為的に作られたものにすぎない、人間が勝手にでっちあげた眉つばもの、という感じ。

宮沢賢治のアプローチは違います。この人はすぐれた科学者でもあったのです。農学を学び、それを実践した人でもありますが、そういう表面的なことではない。多分彼には、森羅万象が原子単位で見えていたのでしょう。「水素よりもすきとおって」などという表現が多用されているように、彼は森羅万象を、人間のレンズを通してではなく、本当にありのまま、原子分子レベルで見ていたのではないかと思います。

そうやって、森羅万象をマクロのレベルに落とし込んでつきつめていった先に、普遍としての宇宙の真理があった。だから彼の真理は、人間の汚れたレンズを通さない、ありのままの姿である。こういう姿勢なので、通常は科学と反対にあると思われる宗教に彼が非常に接近していたのもうなづけます。

「銀河鉄道の夜」に入っている、「ビジテリアン大祭」という話がすごくおもしろいです。これは読んで字のごとし、主人公がベジタリアンたちの世界大会に参加する、というお話。そこでベジタリアン派と反対派がディベートをするわけです。この内容が、現在環境派と反環境派をまきこんで起こっているディベートに全くそのままあてはまります。彼は、「環境にやさしく」暮らすということの厳密な意味もわかっていたし、それに反対する人たちの思考回路もわかっていたし、そしてさらに大事なことは、「環境にやさしく」を人間の勝手な解釈ででっちあげたときの胡散臭さにも気が付いていました。確かに現代でも、科学的根拠がなく、24時間テレビみたいなアプローチで来られる「エコ」は胡散臭いです。
賢治にこれができたのは、常に「科学の目」を持っていたからだと思います。視点を原子分子レベルからゆらがせず、人間の手あかの影響を退け続けた。

サステイナビリティー=持続可能性、という言葉が私はどうしても好きになれません。Sustainabilityという言葉を英語の文脈で聞く分にはいいのですが、それが「持続可能性」になって日本語の文脈に入ると、とたんに借りてきた言葉、なんか実感の全然わかない言葉になってしまう。

賢治だったら何と表現しただろう、と思います。少なくとも、持続可能性、なんてあまりにも訳語っぽい無味乾燥な言葉は使わなかっただろう。日本で最初の持続可能性イストであり、思想と実践でそれを追求した人として、もっと血肉化した言葉を持っていたのだろうと思います。



写真:私が読んだのは新潮文庫版です。
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by kinky25 | 2011-03-08 10:05

本当に不況なのか?

景気が低迷しているのは日本だけではなく、アメリカもカリフォルニアもあまり状況はよくありません。カリフォルニアは州政府に本当にお金がなく、予算は成立しないし給料が下がるだけならまだしもついに州職員もレイオフの対象に?なんていうレベルです。

でも、これが単なる景気後退の状態であるとはどうしても思えません。地球上にある資源(富)が限られているとすれば、景気がどうこうというよりも、結局は一定の大きさしかないパイをどう配分、分配するのかという話になる。今まではいわゆる「先進国」がそれを一人占めしていたのが、ここのところじわじわと、しかし着々とその富が中国などの新興勢力に流れ始めている、というだけのことのような気がします。

b0069365_15541674.jpg資源(富)が流れ出してしまうと、これまで先進国に入ってきていた分け前は当然のこと減るわけで、だから景気後退というよりも、先進国にとって、今までの取り分はもう確保できない、というフェーズに入ってきた、と考えるほうが私なんかにはしっくり来ます。資源のない日本の取り分は特に大打撃だと思われ、これからも減る一方なのでは。

ですから、尖閣諸島問題なんかも偶発ではないでしょう。富をたくわえ、世界での影響力・プレゼンスを高めた中国にとって、日本との喧嘩はどんどん勝算のあるものになってきてる、ということだと思います。どの国にとっても、簡単に刺激できる国ではなくなってきている上、今回のことで証明されたように、中国には日本に対して「人質」にとれるものがたくさんある。表に出るものだけでも、資源の対日輸出禁止、日本の現地法人の財産・人材への圧迫、中国人観光客の来日の中止、どれをとっても日本には大きな打撃になる。

一方、日本が中国と喧嘩して勝てる要因はあるのか?切り札は何なのか?と聞かれたら、誰しも「う~ん・・・」とうなってしまうのでは。

「政府は毅然とした対応を」と言うのは簡単ですが、毅然とふるまうための後ろ盾は何なのか、ということをちゃんと考えていかないと本当にまずいと思います。今のところ、後ろ盾はスネオ(日本)の後ろにでーんと控えているジャイアンだけ、という非常に心もとない状況。ジャイアンが心変わりしたら一発アウトということにもなりかねない。しかも、スネオの唯一の売りは家が金持ち、ということだったのに、それがお金もない、ということになってしまったら、スネオのジャイアンにとっての利用価値も激減するというものです。

ものごとを景気のせいにすると、単にサイクルの問題で、そのうちまたよくなる、という幻想を抱いてしまいがちですが、世界レベルで富の再配分が起こっているとすれば、新しい「取り分を決めるルール」に適応する必要があり、それは生半可なことではないと思われます。もちろん一番乱暴なルールは戦争ということになるわけで、そんなことにだけはなってほしくないのですが・・・・。


写真: 超財政難にあえぐカリフォルニア州、シュワちゃんの後釜を決める知事選は11月。何とも対照的な2候補、政治未経験で億万長者の元イーベイCEO メグ・ウイットマン(共和党)対 30年前の知事再登板 政界一筋、リベラルな変わり者(?) ジェリー・ブラウン(民主党)。
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by kinky25 | 2010-10-02 15:47

負けなかったチームが勝った

好きなチームはスペインとアルゼンチン、好きじゃないチームはドイツと書いたのですが、それに付け加える事項ができた決勝。大嫌いなチーム、オランダ。

せっかくの決勝という大舞台に、こんなうす汚いサッカーを披露してくれてどうもありがとう。ほんとに胸くそわるかった。オランダに勝てなかったブラジルのことを少し擁護したくなりました。老獪、狡猾、フィジカルだけでなくなんかメンタルにも汚いという感じ。「トータル・フットボール」じゃなくて、勝ちゃいい式の「トーナメント・フットボール」と揶揄されていたようですけどその通り。ただし、汚い、醜いという意味においてはトータルだったともいえるが。(スナイデルは「審判にゲームをめちゃくちゃにされた」と試合後批判しているらしいが、先に試合をめちゃくちゃにしたのはどっちだよ!ロッベンも同じく。ほんとに腹立たしい)

とはいえ、対するスペインも決してほめられたものではなく、挑発にのったようなラフなプレーも目立ち(カードをもらわなかったのがラッキーだっただけ)、最後のイニエスタのゴールで何とか救われたゲームでした。攻撃の形が全然つくれず、「華麗なパスサッカー」からは程遠く期待はずれだったのですが、オランダに勝たせたくない一心で応援してました。オランダみたいなチームが優勝したら絶対にだめです。

最後のゴールが流れからきれいに決まったのでなんとか帳尻が合いましたが、正直2008Euro優勝のときのようなカタルシスはなかったなあ。

決勝Tにあがってからのスペインは、1-0のゲームばっかりで、これ、結果だけ見たら2004Euroに優勝したギリシャみたいです。あのときのギリシャは超守備的戦略で、決勝まで1度も負けなかったので勝った、という結果でした。

ある意味今回のスペインも決勝まで負けなかったから勝った。相手のボールを確実にインターセプトして、パスはつないだけど、フィニッシュの精度は悪くて、記憶に残るゴールは少なかった。記憶に残るという意味では、3位ドイツ、4位ウルグアイのほうがらしさを生かした完全燃焼のサッカーをしたし、その3-4位決定戦のほうが、決勝戦よりずっといい試合だった。

これが「負けられない」というプレッシャーなのか?イニエスタがゴールした瞬間から泣きだしてしまったカシージャスを見ていたら、そのプレッシャーの大きさも想像できた気がしたけど・・・。

それよりも、セスク・ファブレガスを使わなかったことが大きかったんじゃないか。(Euro2008を思い出せば)彼がいることで、シャビがより低い位置から攻撃を組み立てられるように思うんだけど、攻守のバランスが悪くなるのだろうか。決勝では85分ぐらいからやっと投入されて、延長前半はあまりよくなかったけど、後半になって彼がいることで攻撃のバリエーションが増えたし、ゴールも直接アシストした。最後までよく理解できなかったペドロの起用、彼を使うぐらいならセスクや決勝戦でいい働きをしたナバスを先に使えばよかったのに。

さて、熱望していたバルサ帰りを果たしたセスク。これで名実ともにスペイン代表=バルサの定位置を確保するのでしょうか。それにしても、バルサだらけのスペイン代表にわくマドリッド、スペイン国旗を振って応援したバルセロナ市民。勝利とはかくも人々を一つにするものなんだ。「代表は人気がない」という時代はあっというまに過去のことになったようです。
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by kinky25 | 2010-07-12 23:03

タテとヨコの対決

ヨコはタテに勝てるのか---。勝ってほしい!勝ってくれ~!

スペイン人に頼まれたわけでもないのに、勝手に力の入ったドイツ対スペイン。象徴的な対決だったからこそ、余計に力が入りました。スペインの「贅沢な」フットボールが勝つのか、ドイツの無駄を極力排除した、高効率フットボールが勝つのか。

スペインの贅沢なスタイルは、ピッチを広く使ってヨコにパスをつなぎながらテンポよく間合いを詰めていくというものですが、まっすぐ走ればゴールからゴールまでしかない距離を、ジグザグジグザグで攻めていくので、単純に走行距離でいったらロスが多いはずです。今回のチームは左右に開く展開が少ないですが、一時期左にビセンテ、右にホアキンを擁していたころなんかは、本当にラインぎりぎりのところまで開いてボールを回すという、決まるとほんとに華麗なフットボールを見せてくれていました。でも、そんなことしてたらさらにロスは増える。

b0069365_1463796.jpgそして多分、そんなロスが多いからこそ、人もエネルギーも無駄遣いしてしまって、ここ一番では勝てない。そんな遠いところに行っちゃってボールが来るのを待ってる選手がいれば、他の選手には負担がかかるし、スペースも献上してしまう。でもそれでも、最終的には勝てなくても、美しさや華麗さに対するこだわりを捨てないスペインを、やっぱり応援せずにはいれませんでした。

そして、堅実堅守から、無駄を一切排除した、タテに早く抜ける高速カウンターを武器とするドイツを、美意識で打ち破ってほしかった。例え無駄があったとしても、華麗さを追い求めることは美しいし、ロマンがある。そういうのを一切排除した効率重視のフットボールが一番だ、ということになってしまったらつまらない。

この「贅沢」(ヨコ)対「高効率」(タテ)の戦いは、2008年Euroの頂上決戦でもありました。どうやらヨコの頂点とタテの頂点がスペインとドイツであるというのがはっきりしてきたようです。(オランダよごめん。でもこの試合が事実上の決勝だったと私は思っている)

そして、2008年時点から比べ、ドイツのほうは上積みがある感じがあるのに対して、今回勝ちあがるのに苦しんだ(ようにみえた)スペインにはあまり上がり目がないようにも思えたので、今回は劣勢を覚悟していました。

でも違った!スペインはイングランドにもアルゼンチンにもならなかった。「華麗なパスサッカー」ばかりがクローズアップされるスペインだけど、実は守備もいい、ということ。ドイツにほとんどカウンターを取らせなかった。ボールが危険なゾーンに運ばれる前に芽をつぶしてしまうことがほとんどだったし、危険なエリアに入っても余裕を持って対処していた。

値千金のヘッドを決めたのが、最終ラインを落ち着いてしっかりと守っているプジョルであったこと、そしてそのプジョルはバルサ一筋のバルサのキャプテンであること、これは決して偶然ではないように思う。今のスペイン代表はあきらかにバルサを土台としたチーム。そのバルサはカンテラを含めて非常に円熟した時期を迎えているから、バルサでプレーしている選手は、質の高い試合を長く経験していることになるはず。どんな攻撃を仕掛ければどんなカウンターが返ってくるか、その経験値がやっぱりものすごく高いんじゃないか。それは、彼らが持っている「間合い」のようなものによく表れているような気がする。

この経験値こそ、ドイツの若手が持ってないものだったんだろうな。

試合開始から走り回って攻撃を続けたスペインが、疲れてきたところでやおらカウンターを仕掛けるかと思われたドイツだったけど、スペインのテンポと集中力は切れることがなく、逆にドイツの選手のほうが肩を落とし始めるのが早かった。スペインの選手は、これぐらいのプレッシャーのかかる試合を多く経験しているから、戦い抜くのに慣れているのだろう。

スペインは円熟期に入ってきたみたいだ。素晴らしい!決勝では思いっきり開花してほしいなあ。


写真:それにしてもデルボスケ監督。なぜあの時間帯にトーレスを投入?それより決勝ではセスクを出してください。
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by kinky25 | 2010-07-08 13:39

大人と子供の試合

グループリーグを圧倒的な強さで突破したのはよかったんだけど、そのあたりで早くも「今まで私を批判してたメディアは謝れ」みたいな発言が出始めて、「これはやばいな~」という感じだったマラドーナ・アルゼンチン。少しでも思慮のある監督なら、心で思ってもその台詞は優勝で締めくくるまでしまっておくはずなんだけどなあ。しかしやっぱりマラドーナはマラドーナ。「オレたちいけてるぜ~」みたいな万能感満々でドイツに臨んだところ、いきなり冷や水をあびせられてきりきり舞いしてしまったというところなのでしょう。

b0069365_14412554.jpgドイツ相手にグループリーグみたいな戦い方で通じるはずもないと思うんだけど、グループリーグから何にも変わってないアルゼンチン。・・・ていうか、さすがのメッシだってドイツ3人に囲まれたら無理。いつもボールを持ちすぎるテベスといい、「そんな作戦が通じるわけないって~」と素人でさえも突っ込みたくなるような無理目の展開。ディフェンスにしても、人数はいるのに、誰が誰をマークするのかも混乱しているような感じで、最終的にはどうしうようもなくなったマスチェラーノが、全部自分でクリアするはめに(そしてとうとう耐えきれずカードをもらってしまった)・・・・。

え~っという感じ。これは勝手な想像だけど、天才すぎて戦術も何も必要ないマラドーナ監督に、Gリーグ突破の勢いを買って「大丈夫だ、お前たちはいける!」というような間違ったイメージを吹き込まれて高揚させられ、ドイツを研究することもなく、勝って兜の緒を締めることもなく、丸腰で試合を迎えてしまったのではないだろうか。

・・・無邪気すぎる・・・・・。無邪気な子供状態だ。丸腰で行ったものだから、途中でこれはまずいと思っても、作戦を変更することもできず、そうなればドイツの思うつぼ。

追い込まれて精神的な未熟さを露呈してしまったブラジルとはまた違う、子供っぽさを見せてしまったアルゼンチン。

囲まれても囲まれても、あれだけの手数を放ってきたメッシは立派だったけど、一人で勝てるわけもなく。ブラジルといい、もったいない試合をしたもんだ。

ブラジルとアルゼンチンは、そろそろヨーロッパから監督を迎えてはいかがでしょうか。これじゃあ宝の持ち腐れだよ~。

それにしてもドイツである。持ち前の高い、強いに加え、スピード、連携のよさ、守備も攻撃もうまい選手の多さ(そんなに人数がいない場面でもすごい脅威!それに比べて、人数がいても戦力になっていなかったアルゼンチンのディフェンス・・・・)。それがあの黒い「勝負服」をまとっていると、威圧感ありすぎで、おそろしいのなんの。

あ~、困った困った。こりゃ~鉄板か?次戦の準決勝は事実上の決勝となりそう。スペイン、がんばってくれ~。(今は2008年のことは忘れよう)


写真:ドイツの若手が注目されているが、アルゼンチンだって若手は育っている。途中出場で「個人技」を披露したパストーレ。長い手足がバレリーナのよう。それにしても危険な言葉、「個人技」・・・・。ため息。
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by kinky25 | 2010-07-06 14:34


筆者: 環境庁勤務・一児の母。 生息地: カリフォルニア・サクラメント。  ブログについて: サイエンスとトレンドを融合した、わかりやすいエコ・温暖化・サステナビリティ。コメント歓迎です(除く営業)


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