カテゴリ:カンキョウの話。( 201 )

エコフォント

仕事でプリントアウトする紙の量、どうしてもなかなか減りません。読まなきゃいけないものも、書かなきゃいけないものもたくさん。なるべく減らしたいとは思っているのですが、だんだん目も悪くなってきて、PCから直接だと読みにくかったり、アンダーラインが引けなかったりということで、やっぱり最低限はプリントアウトしてしまいます。

紙ももったいないけど、インクももったいない。それに、インクって高い!

と思っていたら、「エコフォント」なるものがあるそうです。

b0069365_1249924.jpg大きなサイズにしないかぎりは見えないような穴がフォントの中にたくさんあいていて、最大限20%インクの消費量を押さえられるとか。

オランダのサイトなので、もちろん日本語のフォントはありませんが、おもしろい試みだと思います。
「穴のあるチーズの次は、穴のあるフォントをオランダよりお届け!」だそうだ。

インクって、インクの消費量だけの問題じゃない。

リサイクルにも影響してきます。リサイクルするときは、インクは取り除かなきゃならない邪魔者。そりゃあ紙の上に載っている量はできるだけ少ないほうが、リサイクルがしやすいはずなのです。

フォントを変えることでインクの消費量を減らす。インク代も減らせるし、リサイクルにも貢献できる。一石二鳥以上かも。目の付け所が、なかなかシャープですね。

もしかして日本語でももうあるのかな?調べてみよう。
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by kinky25 | 2009-09-24 12:45 | カンキョウの話。

岐路に立つキャップ・アンド・トレード

温暖化対策のための政策として、「キャップ・アンド・トレード」はすっかり定着してきたように思えます。ヨーロッパのEU ETS(Emissions trading scheme)という制度は2005年にテストランが始まり、2008年からは第2期に入っています。これに続けとばかりに、各国・各地域で法案が提出され、喧々諤々の議論が戦わされてきました。

2005年ぐらいから活発化したこの動きは、オーストラリアやニュージーランド、カリフォルニア州、そしてアメリカの連邦議会などで、実際に法案が出されるまでになりました。そして私の働いているカリフォルニア州では、AB 32という法案が実際に通り、2012年の開始を目指して法則づくりに入っています。

温暖化ガス規制に向けて、世界レベルで動きが加速するか ---- に見えた、この数年でしたが、ここに来て、オーストラリアの法案は議会で可決されず、アメリカ連邦議会でも今年通過の見込みはだいぶ薄くなる、という状況に変わってきました。

今年の末には、コペンハーゲンでCOP15(京都議定書後の枠組みを話し合う国際会議)があるので、どの国も「コペンハーゲン」を合言葉に、それまでに何らかの制度を確立しようとがんばっているのですが、温暖化ガス規制への風は、ここに来て一気に逆風。アゲインストの風が吹き荒れています。

一番の理由は、世界的な景気の後退です。ただでさえ打撃を受けている産業界からは、これ以上のコストは産業に大きなダメージを与える、という大きな大きな声があがっています。

さらに、中小企業や低所得者層などからも、電気代といったエネルギーの料金があがると経営や生活に大きな打撃になる、という強い反対の声。

「地球にやさしく」「持続可能な未来を」と言うのは簡単ですが、いざ自分の電気料金があがるかもしれない、となると、やはりきれいごとではない人間の面が見えてきます。特にこの不況で、どの国も失業率があがっているため、温暖化政策は、さらに失業率を増やす、という見方をする人も多く、反対派の人たちは「キャップ・アンド・トレードは生活のコストを大幅に上げ、仕事も奪う」というネガティブ・キャンペーンを行っています。

実際には、規制によって得た財源は、中小企業や低所得者保護のために使うこともできるし、制度が始まっていきなり電気代がはねあがるようなプログラムは誰も作らないとは思うのですが、それでも、事を極論化して、賛成派と反対派があからさまにケンカする、というようなあまりよろしくない状況ができてきつつあるように思います。

「今」を基点に、誰が損するのか、という議論がヒートアップしてしまうと(もちろんそれはとても大事なことですが)、そもそもの問題が忘れられてしまう気がして心配です。温暖化の規制は、私たちのためにやるのではない。子供たちのためにやるのだと私は思っています。今自分がいい暮らしをするためになら、子供が犠牲になってもいい、と思える親はそうはいないはずなのですが、もちろん事はそんなに単純じゃない。

感情がヒートアップするなかで、ケンカに勝つか負けるかが目的になってしまわないことを、血が流れないことを(比喩的な意味でですが)、祈るばかりです。正直、少し背筋が寒いものを感じている今日このごろです。
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by kinky25 | 2009-08-23 16:00 | カンキョウの話。

なぜ魚問題でだけはエコを語らないのか。

最高級のマグロとされるクロマグロは、乱獲のためにその数が激減していて、現在国際社会では輸入禁止が検討され始めています。

記事を見かけるたびにチェックはしていますが、いつ見ても「日本は禁止に反対の姿勢」。そして、そのニュースを取り上げる記事にも、「なぜ禁輸が必要なのか」をきちんと説明する文章は全然見当たりません。ただ事務的に、「欧米が禁輸を検討している。日本は反対の立場である。もうすぐ食卓にマグロが上らなくなる日が来るのだろうか・・・・・。」判を押したように、内容はそれしかない。

おかしいです。


なぜ禁輸しなければならないのか、そこんところを誰もつっこんでいない。

つっこまないのは、それは日本人が聞きたくないことだからでしょう。


b0069365_15213741.jpgなぜ禁輸しなければならないのか。端的に言って、それは日本人が寿司を食いすぎだからです。


・・・・まあそれは大げさだとしても、7月に日本に帰ったときに、日本では「エコ」というコンセプトはすでにかなり日常生活に浸透しているように見えたのに、漁業の世界でだけはなぜか感覚がいまだに前時代的。

マグロは大きなお魚です。成長するのにもすごく時間がかかるそうです。でも、日本人の胃袋を満たすため(なんと世界の全漁獲量の3分の1は日本に来る)、成長しきらないマグロもどんどん捕獲されてしまいます。そんなことをしていたら、個体の数が減るのは当たり前。

サステイナブル(持続可能な)漁業、という考え方もかなり浸透してきているのに、ことお魚に関しては、日本では「こんなに乱獲して、こんなに食べあさっちゃっていいのか?」という議論はほとんどないように思います。もちろん今の勢いで魚を採っていたら、魚は海からいなくなってしまうかも。実際、私の田舎では、近海で姿を消した魚や貝がけっこうあります。近海だけならいざしらず、我々は世界の海を食いつくそうとしているのかもしれません。

漁業にまつわる問題は、なんかどれもキナ臭い。例えば捕鯨問題とか。このクロマグロの禁輸にも、日本たたきみたいな側面があるのかどうかは知りませんが、たとえそういう側面があったとしても、だからといって世界の魚の3分の1を食い漁っている日本人が、世界中の魚の激減に責任がないということにはなりません。

魚って、ほんとは回転寿司みたいな安い値段で食べられるものじゃないはずなんです。お寿司は高級な食べ物。結局それがそれが正しい値付けなんだと思います。


写真:Sustainable Sushi なんて本も出ているよう。Sustainable Sushiというウェブサイトより。
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by kinky25 | 2009-08-12 15:12 | カンキョウの話。

清潔・無菌という呪縛

「発言小町」というサイトがあります。共感することより、「え~そうくるか!」と驚くことのほうが多いのですが、日本語で井戸端会議をする機会がないので、けっこう覗いております。そこで驚かされることの一つに、いろいろな方向に進化している清潔志向、無菌信仰があります。「手作りのものが気持ち悪くて食べられないからこっそり捨てています」「洗濯物を毎日洗わないなんて信じられない。周りに迷惑です」「汚されるから新築の家に人(というか子供)を呼びたくないです」といった意見が、かなりの共感を得ているようなのです。

b0069365_12121765.jpgもちろん人のことなのでそれをとやかくいうつもりはありません。でも、どうしても気になるのが、来るべき時代とのギャップです。

このまま温暖化やその他の環境破壊が進んだら、10年後、20年後、30年後、と生活環境はどんどん悪化すると思われます。台風や大雨が増えて、誰しも人生で1回ぐらいは避難生活を経験するような時代になるかもしれない。水不足の状態ももっと頻繁に起きるようになって、毎日洗濯もお風呂も、なんて贅沢はできなくなるかもしれない。そもそも日本の国力が弱って、生活水準は今をピークに下がり続けるのかもしれない。食糧事情にも明るい見通しはないと思います。

ピーク・オイルという考え方があります。石油の産出は、ピークを境にどんどん目減りしていくわけで、その「ピーク」がいつなのか、実は今がピークなのかも、ということを考慮に入れて社会設計をしなければいけない、という考え方です。
もしかしたら同じように、清潔さ、豊かさにもピークがあって、実は今がピークなのかもしれません。これからは下降・悪化する一方。

伝染病も増えるでしょう。(インフルエンザだけ見ても明らかです)予防、治療が進んでも、肝心の人間の免疫力が低下していたら、元も子もないのでは。

そういう時代に突入していこうとする今、清潔・無菌を極めようとすることには大きなリスクが伴うと思えてしかたないのです。

もちろん、私の予想はペシミスティックすぎるかもしれない。これから環境がどれだけ悪化するかなんて、正確なところは誰にもわかりません。今までに経験したことがないのですから。でも、もし不幸にして最悪の予想が当たったとしたら、これからの時代、必要なのは清潔・無菌ではなくて、サバイバル能力・体力・免疫力だと思うのです。

とすると、どうも逆行しているような。

せいぜい自分の予測が間違いであることを願って、将来への明るい材料を探してみるのですが、なかなか見つかりません。せめて子供はサバイバル方向で育てたいと思っています・・・・。
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by kinky25 | 2009-05-20 12:06 | カンキョウの話。

また山火事・・・サンタバーバラ

サンタバーバラといえば私が2年間暮らした地でありますが、そこでまた大規模な山火事。

南カリフォルニアの山火事の記事は、去年あたりもけっこう書いたのですが、まさに「また・・・」です。

b0069365_1372141.jpg今回は、五月初旬にもかかわらず気温が38度超までに達したほどの熱波と風で火が瞬く間に広がったそうです。サンタバーバラと言えば、爽やかな気候で有名。5月に38度というのはあり得ない高温です。

砂漠気候の土地は、温暖化が早く進むというのがセオリーですが、ここまであからさまだと恐ろしくなります。サンタバーバラにまだ住んでいる友人は、サンタバーバラの前にはロス郊外に住んでいて、合計の約5~6年の間になんと今回を含めて3回も山火事が家の近くまで迫り、避難する羽目に。

カリフォルニアといえば、旱魃・水不足も深刻化しています。カリフォルニアの人口と自然を支える水系も、大きな岐路に立たされています(興味のある方は"Sacramento-San Joaquin Delta"などで検索してみてください)。どんどんどんどん乾燥していけば、さらに山火事のリスクはあがるでしょう。

カリフォルニア経済を支える中部の農業地帯では、水不足のせいで農業従事者の失業率が深刻な状態。カリフォルニア全土の失業率は10%を超えています。

水さえあれば地上の楽園・カリフォルニア。でも温暖化がこんなスピードで進んだらいったいどうなってしまうのか。今の時点で自分のこととして心配している人は少ないと思いますが、連邦エネルギー庁長官のSteven Chu氏も警告をしている通り(彼の読みはかなりペシミスティックで、カリフォルニアでは早晩農業ができないぐらい旱魃が慢性化するとの見解)、早晩かなり危険な状態になるような気がしてなりません。

写真: 火事や熱波がなければこんなに爽やかなサンタバーバラ。この山並みのあたりが燃えたと思われる。
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by kinky25 | 2009-05-12 13:10 | カンキョウの話。

Whole Foods の Earth Day、そして映画 Earth

Earth Dayの週末、Whole Foodsではちょっとしたイベントが行われていました。子供たちには無料でおもちゃや風船などのプレゼントが。素材や遊び方など、無料で配れる予算内で丁寧に吟味されたと思われるおもちゃばかりでした。Whole Foodsでいつも感心するのは、この店には「やっつけ仕事」がない、ということ。たかが子供だましのタダのおもちゃ、という考え方がない。子供だからこそ、子供のために、と手間と時間をかけ、いろいろ考えてつくったものをちゃんと提供しよう、という気持ちが伝わってきます。
b0069365_13385989.jpg

この塗り絵用のノートは、リサイクル紙と「Soy ink」、つまり大豆からつくられたインクを使って印刷されています。中身は環境をテーマにしたオリジナルのお絵かき遊び。クレヨンも同じくSoy ink。リサイクル紙、質は悪いですが、それを隠したりせずありのまま使っているところがいいと思います。

これだけ質の悪いリサイクル紙に大豆インクをのせた製品の需要がどれだけあるのでしょうか。多分相当なニッチでしょう。予算内でこういうものを作ってくれる業者や工場を探すだけでもけっこう大変なんじゃないかと思うし、割高なのでは。他に配ってくれていたおもちゃも含め、わが子がもらった分だけでもけっこうな値段になるはず。楽に安く済ませようとしたらいくらでも方法があるのに、敢えてそれをしないところに経営理念を感じます。

こういう日々の積み重ね(地道にノウハウを積み重ねないと、思い付きではできないこと)、利益を顧客に還元しようとする姿勢が、結局は顧客のロイヤリティを生むんじゃないでしょうか。お客としてサポートしたい、そういう気持ちに自然となります。けっきょくビジネスの真髄ってそういことじゃないのかな?決してマネーゲームじゃない。税金泥棒してふんぞり返ってるどこぞのCEO、Whole Foodsでインターンでもやってみたらどうでしょう。

それと、ついでといっては何ですが、映画「アース」を見ました。こちらではEarth Dayにあわせて封切られたらしいのです(違うかな?)。今までのドキュメンタリーの常識を覆す映像に、とにかく圧倒されました。そしてもちろん、非常に苦い後味を残す映画です。(いまだに北極グマのお父さんのことが・・・・)何も言いますまい。まだの方は絶対見るべしです。それも映画館で見て欲しいです。これは小さいスクリーンじゃもったいない。関係ありませんが、音楽は坂本龍一がやったらよかったのにと思いました。
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by kinky25 | 2009-04-28 13:38 | カンキョウの話。

祝・Earth Day - Best of Green (エコ大賞)

昨日4月22日はEarth Dayでした。

ところで、アメリカの大きなエコサイトにTreehugger.comというのがあります。Treehuggerという言葉から抱くイメージとは違い、なかなか洗練されたサイトなのですが、そのサイトが、Earth Dayに合わせてなのかどうなのか、年間Best of Green(いわばエコ大賞)を、いろいろな部門に渡って発表しています。

例えば芸能・文化部門では、ベスト映画賞がWall*E、ベストプロジェクト賞が、ブラピが関わっていたカトリーナ被害後のニュー・オーリンズに家をたてるプロジェクトなどなど。車・運輸部門ではプリウスがハイブリッド大賞。エコセレブなどの情報満載のEcorazziなんていうウェブサイトも入ってました。さらに、ファッション、コスメ部門から、デザイン・建築、ビジネス・政治部門まで、今のアメリカのエコ・トレンドをおさらいするのに役立ちそうな企画です。
b0069365_1465367.jpg食部門では、私の好きなNew Belgiumというビールメーカーがベストブルワリーに選ばれていました。これが社屋のようなのですが・・・いい感じです。 

個人的にはデザイン・建築部門がおもしろかった。チェックしてみてください。
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by kinky25 | 2009-04-24 14:08 | カンキョウの話。

「自然由来」でもイケるプロダクツ

オーガニックだのナチュラルだのをうたってる製品をいろいろと試してみての正直な感想ですが、モノによっては使い勝手が悪く、(大きな声では言えませんが)長続きしないものもあることがわかってきました。そういうわけで、最近は、自然由来成分だけでできているもので気に入ったものがあれば、それを重点的に攻めるようにしてます。

今日は歯磨き粉をご紹介。あとで写真を載せますが、Trader Joe'sがつくっている歯磨き粉を使ってます。これはなんと値段も安く(2ドル以下!)、「オーガニックや自然由来は高い」という常識を覆してくれます。
自然由来のものって、洗剤でも何でも泡立ちが悪いですが、この歯磨き粉もご他聞にもれずです。さらに、ハーブ粘土(言いすぎかな?)とでも形容したくなるテクスチャー。でも驚き。慣れてくるとこれが全く気になりません。今では何のストレスもなく使っています。むしろ慣れてしまうと、こっちのほうがいい、と思えるぐらい。

b0069365_1301877.jpgそこで、子供の歯磨き粉(飲み込んでもいいやつ)も自然のにしました。私が使っているのと同様、ハーブくさいですが、子供用に甘味を加えてあります。どうかな~?と思っていましたが、息子は気に入ったようで、「新しい歯磨き粉好き」と、歯磨きをいやがらなくなりました。

b0069365_1365990.jpgTrader Joe'sの歯磨き粉の話に戻りますが、実はこの製品には「Animal test free」のマークが入っています。ん???てことは普通の歯磨き粉を開発する過程では、動物実験が行われているということ???動物実験というと、もっと強い薬などを想像してしまうのですが、もしかしたら歯磨き粉やシャンプー類でも行われているのですね。
普段全く気にせず使っている日用品にも動物実験が行われているものがあるということ、言われないと全く気が付きません。教えてくれてありがとう。
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by kinky25 | 2009-04-22 12:58 | カンキョウの話。

ついに認定・CO2は大気汚染物質である By US EPA

政権交代はやっぱり必要である。

環境問題のような、どちらかというとマイナーな政治的問題に携わっているとつくづく思います。ブッシュ政権下では常に冷や飯を食わされてきたアメリカ連邦政府環境庁(US EPA)、オバマ政権にかわってから息を吹き返しました。およそどんな政権であれ、常に完全に理想的な判断ができるわけじゃない。それならば、定期的に優先順位を変えられる仕組みをつくって、水が淀まないようにすることは、バランスをとる上でとても大事だと思います。それが政権交代の役目ではないかと。

CO2が「大気汚染物質である」という認定、US EPAはこれまでも試みてきましたが、ブッシュ政権ではついぞ成功しませんでした。それが政権が変わって、やっと日の目をみました。

さて、CO2(厳密には京都議定書にある6つの温暖化ガス)が「大気汚染物質である」という認定がなぜそんなに大事なのか?これには、「法案」(Bill)と「法規・法令」(Regulation)の違いが大きく関係しています。三権分立、というのは学校で習ったと思いますが、その中の二つが立法と行政の独立。つまり、法律をつくる人と、それを実行する人がかぶってはいけない、この二つは完全に独立していないといけない、という原則です。立法府にいる人たちがつくるのが法案(Bill)であり、いったん通った法案を法規・法則(Regulation)にするのが行政府。例えば、「無断駐車は違法である」という法律が通ったとすると、「「無断」の定義とは○○である」「違法と決めるのは警察の役目である」「罰金は3万円とする」「支払いは、違反日から30日以内とする」などという細かい決まり(法規・法令)を全部決めて、執行するのが行政の仕事。

日本では官僚が法律を草稿したりしているのでこの前提は崩れているわけですが、アメリカでは少なくとも立法と行政の独立は機能していると思われます。ということは、行政府が欲しいような法律がつねに生まれてくるわけではないので、いったん通った法律を、その法律の範囲内で一生懸命解釈し、実行するのが行政府のお仕事、というわけ。

で、CO2ですが。

アメリカには、Clear Air Actという、大気汚染防止のための法律があります。US EPAは、Clean Air Actににおいて、US EPAが認定した「大気汚染物質」を規制する権限を与えられています。

つまり、CO2を大気汚染物質と認定し、それが認められれば、Clean Air Actの権限下で、US EPAがCO2を規制できる道が開けるというわけです。

もしそうでなければ、アメリカがCO2を規制するには、新たな法律を待たなければなりません。京都議定書にサインしなかったアメリカで、温暖化防止の法律が国会を通るにはどれだけの困難が待っているか、想像に難くないと思います。実際問題、温暖化防止の法律は、出ては消え、出ては消えしていて、今のところすぐにでも法案が通るという見通しはありません。

そんな中、CO2の「大気汚染物質認定」は、その困難な道を全部ひとっとびにとびこえて、US EPAが既存の法律の範囲内で、温暖化防止の規制をはじめることができる、という可能性を与えてくれるのです。あるのとないのとでは大きな違いです。そういうわけで、この認定は画期的なのです。

さて、政権交代のない日本は、この流れにどう対応するのでしょうか?

せっかく省エネなど世界一の技術があるのに、このアメリカの動きに乗り遅れたら、「温暖化後進国」どころか「蚊帳の外」になりかねません。ぜひこの流れについていって欲しいです。
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by kinky25 | 2009-04-18 12:59 | カンキョウの話。

ネットをエコ化する - データセンター編 -

驚きました。平均的な大規模データセンターは、なんと2万5千世帯が使うのと同じ量の電気を使っているらしい!2万5千世帯って、小さな市や町と同じぐらい。すごい量だ~。
これはカリフォルニアの記事なので日本とは違うのかもしれませんが、それによれば、その消費量の半分が無駄遣いされてる可能性もあるとのこと。というのも、サーバーというものは、動いていてもキャパシティの10%ぐらいしか使われていない場合が多く、しかも廃熱による温度上昇を防ぐため、エアコンはつけっぱなし。たとえ外が氷点下であってもエアコンが動いていることがあるらしい。

この圧倒的な電気需要(しかも年々増加)に電力会社も腰を上げ、データセンターと組んで省エネに動き出しているそうです。その一つが、virtualization softwareと呼ばれるソフトウエアで、これを使うと、1つのサーバーに1つのタスクしか与えないという今までの構成を、複数のタスクを複数のサーバーでシェアする構成に変えることができると。 あるデータセンターでは、なんと296台のサーバーを、7台にまで減らしたらしい!・・・・ていうか296台はあまりにも無駄に多かったのか・・・・。

別の会社は、エアコンつけっぱなしを、温度設定に変えたところ、電力会社から1億円以上のインセンティブを受け取ったとか。

どうやらものすごい規模の電気が動いているデータセンター。

省エネなら日本のほうが進んでいそうだから、日本から輸出できるソリューションやソフトもありそうな気がしますが・・・。いかがでしょうか。
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by kinky25 | 2009-03-28 14:00 | カンキョウの話。


筆者: 環境庁勤務・一児の母。 生息地: カリフォルニア・サクラメント。  ブログについて: サイエンスとトレンドを融合した、わかりやすいエコ・温暖化・サステナビリティ。コメント歓迎です(除く営業)


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