カテゴリ:アメリカ/カリフォルニア( 103 )

布ぞうりを使ったFundraising

震災からはや半年が経とうとしております。こちらで何かできないかと思ってのろのろ動いていたら、すでに半年。もちろん現地はまだまだ金銭的な支援を必要としていると思うのでこれから始めても遅くはないと思うのですが、問題はこちらで募金してくれる人のモチベーションです。そこのところ、何か有効な「つかみ」を考えないといけないと思ってます。

アメリカはFundraisingの国なので、いろんなのがあるのですが、主旨に賛同しても、買いたくもないものを買うのがおっくうで(クッキー種とか、チョコとか、雑誌の定期購読とか)、なかなか参加してこなかったのが正直なところです。なので、「物販」ではない、モノの介在を必要としないFundraisingがしたかった。

b0069365_1304996.jpgそこで、これ。私の英語の「日本のエコ推進サイト(笑)」で一番人気の、布ぞうりです。これは、作り方さえ覚えれば、家にある古い服やタオルなどを使って作れる上、日本の「ものづくり」のよさの宣伝にもなると。

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コットン・ビーズさんの許可を得て、作り方を英訳し、小冊子にしました。

小冊子、手作りキット(土台になるロープと吸盤)のセットで15ドル、
布ぞうり1組、小冊子、手作りキットのセットで25ドルぐらいを考えています。(ちょっと高いかな?)

問題は、コピーです。できるだけ著作権を守るために、これをコピーできない紙に印刷したいと考えています。
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by kinky25 | 2011-09-07 12:53 | アメリカ/カリフォルニア

昨日はキング牧師の日でした

20世紀が誇るスーパースター、マイケル・ジャクソンは、1980年代にはすでに世界のショービズ界に君臨していた・・・ように、少なくとも小さな日本の片隅の少女の目には見えていました。

でも、そんなマイケルでも、ジャクソン5時代(彼は1958年生まれ、60年代半ばごろよりジャクソン5としての活動をスタート)は、Chitlin' Circuitと呼ばれる黒人専用のクラブでしか歌えなかったそうです。差別は過去のものなんかじゃない。現在に生きる人たちの、生々しい歴史の一部なのです。(このブログにも一度書いたことがありますが、「ソウルの王様」ジェームス・ブラウンの50年代、60年代はもっと壮絶です。)

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キング牧師が暗殺されたのが68年ですから、マイケルが歌い始めたころは、まだ公民権運動の真っただ中だったということになります。

牧師が志半ばで斃れたあと、その遺志は受け継がれ、アメリカ社会は平等な権利を保障するために数々の変革を始めたはずでした。それでも、マイケル・ジャクソンが世界を席巻したかに見えた時代80年、アメリカの黒人たちの多くはまだ貧しさの連鎖の中にいました。

そして、マイケルの後を歩くブラックのスターたちが雨後のたけのこのように出てきて、ヒップホップが世界の音楽業界を制覇したかに見える現在でも、アメリカの黒人たちの現状は、実は劇的には変わっていないという事実。驚くべき数の黒人男性が刑務所におり、驚くべき数の黒人学生が妊娠し続け、驚くべき数の母子家庭が存在し、そして負の連鎖は続いているのです。

その根の深さを垣間見るにつれ、また自分が年をとるにつれ、キング牧師の成し遂げたことがいかに偉大だったかが、おぼろげながらわかってきました。あの時代に、あの状況で、あれほど高邁な理想をぶれないで追い続け、そしてあれほど多くの人々を正しい方向に導いた。

もし彼が一度でも暴力を肯定していたら、公民権運動の歴史は大きく横道に逸れていたことでしょう。そして、挑発に乗ってそうすることがどんなにたやすく、反対に、理不尽に売られた喧嘩を買わず、じっと我慢することがどんなに危険で辛い道だったことか。

そして危険は現実のものとなってしまいました。凶弾に斃れた時、彼はまだたったの39歳。

あの有名な「I have a dream」のスピーチは、わずか34歳のときのものだということになります。

人格を認められず、差別されていた側のはずの人間の口から、なんと威厳に満ちた美しい英語で、誇りにあふれた演説が繰り出されたことでしょう。あれほどまでに胸を打つスピーチは、他にはないと思います。そしあの顔。自由と平和と愛を説きながら、彼の顔は引き締まり、鋭く緊張し、たやすくほほ笑むこともない。命を賭して何かを成し遂げると言うことの厳しさ。

アメリカにもいくつかの国民の祝日がありますが、個人のメモリアルになっているのは、1月のMartin Luther King's Dayだけではないでしょうか。それほどまでに偉大な人だったのだと、ようやくわかってきました。そしてこの日には、各地でデモ行進やイベントが行われます。

私にMLKを語る資格があるとも思えないので、興味を持った方はぜひ調べてみてください。


自分たち自身が暗がりに取り残されていたのに、こんな大きな視点を持って、こんな高みから仲間を指導したキング牧師。頭が下がるとしか言いようがありません。

Darkness cannot drive out darkness; only light can do that. Hate cannot drive out hate; only love can do that.


もっときちんと知らなければならない、先人の一人です。
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by kinky25 | 2011-01-19 16:55 | アメリカ/カリフォルニア

消えゆく日本人留学生

最近気になっているニュースに、「日本からの海外留学生の減少」があります。この記事によれば、かつてアメリカでは国別で日本からの留学生が1位だったのに、今は中国や(多分韓国にも)大きく水をあけられて6位に転落とのこと。

留学するしないは個人の選択なので、人がとやかく言うことではないのですが、ただ日本人のプレゼンスが低下している(というか他のアジアのプレゼンスが上がっているのに、日本は先細り)を肌で感じるのでとても心配です。

私の職場もインターナショナルで、私のように英語がなまってる一世の人たちも多いです。中でもアジア系は多いと思います。もともとの母数が多い中国人はもちろん、確か修士か博士号の取得率が世界一のインド人、母数は少ないはずなのに質が高い台湾人、押しが強い韓国人など、アジア系は本当に浸透しています。ところが、純日本人はどうやら私が一人かもしれないらしいのです。もちろん二世以上は多いのですが、彼らは敢えて日本人であることを前面に押し出しては来ないのです・・・。

私の職場という小さな世界ですが、どうも各国の人材の豊かさの縮図のような気がします。ここにいるアジア人に共通しているのは、やっぱりハングリー精神かなあ。ハングリー精神といっても、単純に金銭的なハングリーさではありません。アメリカでそれなりの教育を受けて成功していくためには先立つものはある程度必要ですから。そうではなく、自分の能力に対するハングリーさ。切磋琢磨の中で、努力して自分の能力をもっと高めようとするハングリーさ。やっぱりそういうものが違うという気がします。

別に日本国内にとどまって成長することはできない、と言っているのではありません。そうではなく、こうして見ていると、海外に出るというリスクを背負ってまで自分の可能性にこだわる腹の据わったヤツが、他のアジアにはたくさんいるんだなあ、と思えるということです。日本にだって、幕末というはるか昔でさえそういうふうに肝の据わった若者がたくさんいました。そしてそういう人たちの集団としての力が、国家としてのプレゼンスや競争力に大きくものを言うんじゃないかという気がしてならない。

人に意見を押し付ける趣味はないのですが、若い人がこれを読んでいたら、ぜひ広い世界でチャレンジしてほしいなと思います。得るものは絶対に大きいはずです。

あと、国も・・・。政党間で足の引っ張り合いをしている間に世界からどんどん置いていかれるのですから、国策としてちゃんと帝王教育に力を入れてほしいと思います。

新年そうそう辛気臭い話になっちゃいましたが。個人的にほんとにかなり心配なんですよね、日本のプレゼンスの低下。今年もよろしくおねがいします!
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by kinky25 | 2011-01-08 15:41 | アメリカ/カリフォルニア

Hope for Haiti Now

b0069365_163583.jpg奇妙なことに、最近急に Fugeesのことを思い出して、曲をIPODに入れたり、Laurin Hillの消息をネットで調べたりしていました。

その矢先にハイチで大地震が起きました。

The Fugeesは、90年代中盤にブレイクしたヒップホップバンドで、メンバーのワイクリフ・ジョンがハイチ出身。今回の地震でもハイチの置かれてきた厳しい状況が強調されている通り、Fugeesのバンド名の由来はハイチのRefugee Camp(難民キャンプ)から来ています。高い音楽性と硬派なアプローチで、90年代後半からアメリカと世界を席巻しているチャラ系ヒップホップとは一線を画す、ヒップホップの歴史に名を残すバンドであろうと思っています。

地震が起きた直後、ワイクリフ・ジョンがすぐさま現地入りして救援活動にあたっているのは新聞などで見ていましたが、最近パニック症候群のせいもあって、大災害のニュースを直視することができず、ちゃんと現実を見るのを避けておりました。(実は地震が何よりこわい)

そうしたところ、ハイチ救援版「ライブエイド」があり、救援活動に力を入れている地元出身のワイクリフ・ジョンをはじめ、かなりそうそうたるメンバーが出るというので、おそるおそるテレビをつけて・・・・。

いや~まいりました。テレビ用だから、ほんとの惨状は写さないし、なんでもかんでも美談にしてしまうという演出を差し引いても、どれだけ想像を絶する状況なのかがわかります。やっぱり涙なしには見れません・・・。

b0069365_1632587.jpg自分の都合で耳をふさいでいたことを反省しました。つべこべ言ってないで寄付しねーと。今回はアップルと提携して、ライブで歌われた曲をITUNESでダウンロードすると、その売り上げが100%寄付される、というので、さっそくITUNESを見てみましたが。実は1曲づつのDLはできないようで、「アルバム先行予約」となっています。しかも日本のサイトとアメリカのサイトで内容が違う。困ったな。

今回は、みんな泣かせるスタンダードなバラードばかりを選んでカバーしてました。これは、歌のうまい下手が如実にばれます。苦戦していたのはマドンナ。しばらく見ないうちにすごくうまくなったな~と思ったのが、ジェニファー・ハドソンとクリスティーナ・アギレラ。圧巻はメアリー・J・ブライジ姐さんでした。スティングもよかったです。Bonoは私的にはビミョーでした。

あと、ハリウッドのセレブが、50人以上もブースに座って寄付の電話を受けている映像は圧巻でした。スビルバーグやらクリント・イーストウッドといった重鎮も。アメリカのエンタメ業界は「エイド慣れ」していて、やることがソツないというか絵的に何をすればいいかをみんなが理解しているというか・・・。まあ賛否はさておき、一般の人に与える影響はやっぱり大きいので、エンタメ業界がこういった救援活動に果たす役割って本当に大きいとつくづく思います。どんどんやってほしいです。
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by kinky25 | 2010-01-23 15:35 | アメリカ/カリフォルニア

感性のスピード: 「スヌーピーとチャーリー・ブラウン」

スヌーピーを覚えてますか。

文房具のキャラクターでは人気があって、子供のころはスヌーピーのグッズをたくさん持っていた記憶があります。でも、チャーリー・ブラウンの影は薄くて、しかも漫画やアニメは一度も見たことありませんでした。(実際はチャーリー・ブラウンが主人公で、スヌーピーはけっこうワル(!)な脇役)

b0069365_15524288.jpg50年代に生まれたこの漫画は、アメリカではかなりの定番子供向けアニメなようで、ある日夫が息子にDVDを借りてきたのでした。見せてびっくり。受けまくりです。とにかく、笑うところであろうがなかろうが、ほとんど全編を通してけたけたけた笑いまくり。テレビや映画にこんな反応をしたことは、今まで皆無だったので本当に驚きました。もちろん今では彼の一番のお気に入りです。

50年~60年代のアニメなので、ぱらぱら漫画の手法というか、一枚一枚絵を撮ってつなげているという感じがわかる、非常にシンプルなつくりではあるのですが、これが奥深い。

まず、ストーリーが非常に単純---というか、あってないようなもの。子供たちの会話や反応に重点がおかれていて、大きなヤマもないし、教訓じみたこともなければ、泣かせようという無理やりな押し付けもない。

そして、登場人物(完全に子供だけ)の動きが地味におもしろい。歩き方、しゃべり方、髪型とか。

それから、意味もなく音楽が多用されている。少年がただピアノを弾くシーンが、ストーリーにはあまり関係なく延々と続いたりなど。


とにかく、今の過剰な3Dアニメに慣れてしまうと、いい意味で「スカスカ」です。

子供たちが、子供たちの目線で、子供たちがほしい情報だけを入れてできあがったアニメ、という感じ。だからきっとうちの3歳半の息子が、「等身大」で楽しめたのでしょう。そして子供たちがほしい情報というのは、実はきわめてシンプル。派手なアクションも、はやりモノも、教訓も、お涙ちょうだいも、ストーリーすら要らないかもしれない世界。そしてもちろん、一番要らないのは「大人」。大人が一人も出てこない、大人目線での「これがおもしろいでしょ、あれがほしいでしょ」という押し付けが一切ない世界。

b0069365_1622429.jpg子供ができてから、映画館でアニメを見るようになって、その技術の進歩に驚くと同時に、何かそら恐ろしいものを感じていたのですが、チャーリー・ブラウンを見ていて、その正体がわかったような気がしました。実は年末に、予告編でディズニーの「クリスマス・キャロル」を見てました。最近多少パニックを患っているので、暗い映画館はけっこうやばいのですが、この映画はさらに、3Dで、モノの動きが異常にリアルで早く、そしてすごい勢いでこっちに迫ってくるのです。かなり追いつめられました。追いつめられて、脳がフリーズしたあとに、うわーっとキレそうな感覚がありました。「キレる」ってこういう感じなのかもしれないと思った瞬間でした。

なぜそんな感覚が起こるか。

スピードじゃないのかな、と思うのです。

頭で処理できないほどの、肉体の限界を超えたスピードが目に飛び込んでくると、負荷のかかったコンピューターと同じで、フリーズしておかしくなってしまうんじゃないかと。パニック症有りのおとなの私の処理能力は、子供や若者と同じくらいなのかもしれない。そしてその状態であれだけのスピードを目にさせられると、パンクするなと思いました。現代の子供がキレるのはなぜか、とよく議論されます。そして、ゲームがそのやり玉にあがることが多い。ゲームも肉体の限界を超えたスピードを持ってます。

興味があったら「チャーリー・ブラウン」をお子さんといっしょに見てみてください。子供の感性のスピードってこんなもんだったんだな、とか、自分もこんなスピードだったな、とか、思い出させてくれると思います。やたらめったらスピードを加速させている今の子供向けの映像、あんなのがほんとに必要なものなのか?個人的にはかなり危険性を感じています。だから宮崎監督も、手書きで「ポニョ」をつくったのじゃないかな。
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by kinky25 | 2010-01-16 15:50 | アメリカ/カリフォルニア

若者のオトナ度

私の職場にいる20代の若者たちを見ていて、目からうろこがおちることが多々あります。若者ってこんなに仕事できるんだ・・・・と。

もちろん、彼らが優秀であることは間違いないのですが、それにしても私が大学出たての新卒だったころは社会の仕組みなんて何もわかっていない子供だったし、ほんと右も左も・・・・。という感じでした。勉強は多少はしたけど、社会のことはからっきしなので、1から10まで教えてくださいってなもんです。会社のほうにも、新卒が即戦力になるという概念はなかったし。

それに比べ、わが職場の新卒は、いきなり入ってきて引き継ぎも指導もほとんどゼロに近い状態から、自力で与えられた仕事を咀嚼し、進め、必要なことを勉強し、おとなたちと対等に議論し、りっぱな書面をつくり、プレゼンし・・・・。と。ほんと中堅やそれ以上と変わらない働きぶり。

ぶっちゃけ私なんかよりずっといい仕事をしているわけで、我に返ると落ち込んで、愚痴大会になりそうですが。なんで彼らがあんなに成熟しているのか、について最近考えているのです。

自分のことを振り返ってみると、大学卒業するまで、多少のバイトはしましたが、社会に出ているおとなたちと定期的にかかわって活動したり話をしたりという機会は全然といっていいほどなかったし、もちろん「おっさんやおばさんと話してもしょうがない」という気持ちもありました。なので、おとなと仕事をしていくということに対して、何の準備もなかった気がします。

どうしてそこまで純粋培養みたいなことになってしまったのか、改めて考えてみると、日本って、人々は同じ年代の人同士でグループわけされて、ほとんどその中でつるみます。子供、若者、おとな・・・・、いくつになっても、だいたい同年代のみで固まっていて、そのほかの年齢層と交流しない。閉じられた小さい世界から出ることをせず、それ以外の年代のグループに対する免疫を全然つけないような状態になっている。

アメリカに来てみると、それがものすごく流動的なのが印象的です。たとえば、びっくりするほど家族の交流が深いので、みんなしょっちゅう家族親戚で集まりますが、その集まりにも子供から大人までみんな参加型。

スポーツ、Fundraising(資金集めのイベント)、課外授業、サークル、ボランティアなども盛んで(これは実は、日本で言う内申書の点数が高くなるからという側面もある)、そういうのも子供、若者、おとなが同じグループで活動したり。もちろんアルバイトも盛んですし。

とにかく、年齢の垣根が日本よりもずっと低くて、いろんな場面であらゆる年代が入り乱れて活動している。そのせいか、「おじさん、おばさん」という概念がない気がします。単に世代が自分よりも上だから拒否する、という考え方がないような。

その結果何が起こるかというと、子供や若者が、疑似社会、疑似職場みたいな環境に早い時期からなじんで、その中でどう動いていくか、何をどう吸収していくか、ということを自然と覚えるような気がします。だから精神的に成熟するのが早い。

さらにん、「飛び級」という概念のある国だから、どんなグループ、集まりでも、期待の若手は、若くてもどんどん重要な仕事を任され、ものすごいスピードで成長していく。

若い力を、早くから存分に伸ばす土壌がある、ということなのかな。

えー、結論としては、彼らを見ていて本当に後悔の念にかられているのです。体力もあって頭もスポンジのように何でも吸収できる若いときに、もっともっとちゃんと努力しとけばよかった。多少の勉強はしたつもりだったけど、バブルの学生だったからひどいもんです。若さを無駄遣いしたなあ、もったいなかった・・・と。だいたいが後悔体質なのですが、さらに後悔入ってる今日この頃。

もちろん後悔は先に立たないので今からでもさらにがんばるしかないのですが、それとは別に、人間が幼稚化しているといわれる日本では、年齢でわけて固まる制度を全体的にやめて、もっと縦につながるしくみに変えることは、けっこう大きなカンフル剤になるのではないか、と、思ったりしています。
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by kinky25 | 2009-10-30 16:13 | アメリカ/カリフォルニア

専業主婦という「職業」を生んだ日本経済

今の職場で働くようになって、相当幅広い業界(行政、政治家、産業界、アカデミアなどなど)の人、それもそれぞれの分野で成功している人に接することが増えました。それで驚くのは、もはや「女性の社会進出」なんて言葉では済まされないぐらいにどこにもかしこにも女性が出世しているということ。私の同僚からして3対7ぐらいで女性が多いし、セメント、石油、電気なんていう男っぽいイメージの業界でさえも、必ず要職にたくさんの女性がいます。

b0069365_13333864.jpgその一方で、「専業主婦」という考え方はあまりないように思います。「Housewife」という言葉はありますが、無職で育児をしたりしている状態は、「She's not working right now.」、つまり「今は仕事をしていない」というふうに表現されます。一生仕事をしない、という前提がない、ともいえます。

一方、日本では専業主婦はある意味女性の職業の選択肢の一つです。「永久就職」なんて言葉もありましたし。

この違い、とても興味深いです。

最大の驚きは、専業主婦が女性の職業の一つになりえた日本社会、日本経済では、「一回した約束はずっと守るものだ」という価値観が何の迷いもなく信じられていた、ということ。女性が専業主婦という選択をするためには、「結婚という約束をしたのだから、夫がずっと私を食わせてくれるのだ」という安心感と、「雇用契約という約束をしたのだから、夫の会社はずっと夫を雇ってくれるのだ」という安心感が両方必要です。1人分の稼ぎで2人、3人、4人を何十年と養い続けるという、壮大な、そして逃げ場のない約束を、誰も彼もができていたということは、(冷静に考えるとすごいこと!)戦後の日本には両方の安心感がそろっていたということです。

それに引き換えアメリカ。もちろん離婚率も高いし、その後訴訟で泥沼の親権争い、というのも日常茶飯事です。さらに、会社は簡単にレイオフをするし、日本ではあり得ない公務員のレイオフもそんなに珍しいことではありません。結婚という約束も、雇用契約という約束も、当てにはならない。女性にとって専業主婦を選ぶにはリスクが高すぎる社会なのです。逆に、男性にとって無職の女性を選ぶことは、経済的な負担が増えるのでリスキーと言えるかも。

これ、世界的に見てどっちが普通かと言えば、今までの日本みたいに「二つの安心」が当たり前のこととして揃っていた社会の方が奇跡に近い気がします。男女間の関係では我慢し合い、添い遂げるということを実行でき、さらに経済がこんなにも長い間、途切れることなく安定して成長を続けてきて、会社が雇った人間を退職するまで雇い続けることが当たり前だった国、なんて、もしかして他にないのでは。

一回した約束をずっと守る、という日本人独特の美徳は、社会にも経済にも日本人の日本人たるゆえんを作り上げてきたものの一つのように思われます。

もちろん、マイナスの要素もあって、一回した約束を破れないがために、まんねりが関係を停滞させてしまう、ということも多いでしょう、男女関係であれ雇用関係であれ。

いずれにせよ、この「約束」という概念が急速に音を立てて崩れ始めている今、いろんな意味で本当の過渡期かもしれません、日本という国。
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by kinky25 | 2009-05-26 13:18 | アメリカ/カリフォルニア

アメリカの食卓: ちょっと残ったアレを・・・・

定期的に買うのだが、用途を選ぶのでなかなか全部使い切れない・・・・という食品がけっこうあります。もちろん一番小さいサイズを買うのですが、それでも家族の人数が少ないと、冷蔵庫のこやしになってそのままダメにしてしまうときがあって反省。

もったいないおばけが出るので、違う用途での利用法を模索しております。

b0069365_1355192.jpg例えばHummus。これは、中近東寄りの地中海地方(ギリシャ~イスラエル)あたりでよく食べられているのだと思います。お豆でできたスプレッドで、ピタパンなどにつけて食べます。そちらの地方の料理では、毎食といっていいほど出てくるもののようですが、たまにしか食べない場合、小さいパックでも使いきれません。
今日は、生トマトを使った冷製パスタに入れてみました。冷製の場合、にんにくを効かせるとおいしいと思いますが、このHummusはかなり濃いにんにく味だったので、にんにくそのものを使うかわりに、大さじ3ほど入れてみました。おいしかったです。火を通すとだめなような気もします(試してませんが)ので、オリーブオイルとの親和性も高いHummusは冷製パスタがいいのでは。

そしてサルサ。これも我が家では微妙に余る食品。私は炊き込みご飯にしてます。炊き込みご飯と言っても、日本風のではなくて、Long grainで炊く、スパニッシュライス風。これだと色も明るくなるので、付け合せにいいです。あまり辛くないサルサがよろしいのでは。

さすがに毎日日本食というわけにいかないので、各国のメニューを渡り歩いておりますと、こうやってちょっとずつ余る食品が出て来るので困るんです。ローテーションを考えると、なるべく国境を越えて再利用したいのですが、なかなか難しい。皆さん、なにかいい案があったら教えてください。
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by kinky25 | 2009-05-17 13:06 | アメリカ/カリフォルニア

英語教育を考える。

息子の行っているDay care(保育園?幼稚園?)では、偶然というか僥倖というか、週に2,3回日本人の先生が来て日本語を教えてくれます。ありがたすぎる偶然です。実は、息子がもっと小さいときには、母親である私がしゃべってれば、簡単に日本語しゃべれるようになるだろうという妙な自信があったのですが、ふたをあけてみたらそんな甘いものではなかったのです。やはり完全に母国語は英語、という感じで、たまに覚える日本語も訛ってる・・・・。がっくり。

しかし、最近は学校で習ったらしき日本語の歌を、ひとりで口ずさんでいるではないですか。意味はわかっていないはずなので、音だけで覚えてるんでしょう。私が知らないような歌まで歌ってたりしていて、かなりうれしいです。あきらめずにこつこつ教えようと思っております。

で、母のほうですが。そろそろ在米4年を超えてきました。英語ですが、正直言って頭打ちを感じてからが長いです。「外国人の割にはうまい」とお世辞を言ってもらえるレベルではあると思いますが、さりとて「ネイティブ並みに」しゃべれる感じは全くしません。その域に到達する感じもありません。とくにジョークはいまだになかなか輪に入れません。何の話かわかんないことも多々。やれやれ。

まあ結局、純粋な日本人として、日本の英語教育の産物としてはこんなものかな~と思っています。

それとは別に、今の職場で痛感してることがあります。

「英語がしゃべれる」「しゃべれない」と一口に言うけど、英語って一つじゃない。

「立派な英語」「洗練された英語」から始まって、「バカっぽい英語」「下品な英語」まで、さまざまな英語があるのです。しゃべれればいいってもんでもない。これは結局、どんな言語でも同じ。日本語だってそうだし。

今の職場には、地頭のいい人がものすごく多く、頭のいい英語をしゃべる人があふれ返っています。スマートな言い回しやプレゼンに使えるかっこいい単語など、「それいただき」と思うことしばしば。やっぱりきちんとした言葉を話せる人は、人前で話しても説得力があるので信頼を得られるし、プレゼンもうまい。同じことを言っていても、ありがたみ、重みが違うのです。言葉をあやつる能力は、出世するための第一条件だろうと思います。出世することがえらいという意味ではなく、きちんとした言葉を話せることは、人の上に立つための必須条件、ということです。

やっぱり、「英語は何歳ではじめればいい」とかいう問題じゃないと思うなあ。

きちんとした英語を身につけたいなら、一番の近道は、やっぱり母国語で言葉への感受性をまず磨くことでは。ネイティブに習う、とかそういうことで解決できるものではないと思う。

平たく言えば、たくさん本を読むこと。それも、いい本をたくさん読むこと。きちんとものを考え、話す練習をすること。それが基本ではないだろうか。旅行で困らない程度の語学力を身につけるだけだったら、小さい子供に月何万もの月謝はもったいない気がする。一方、勉強やキャリアで勝負できるようなきちんとした語学力が欲しいのだったら、まずは言葉への感受性を磨くことが先決で、第二・第三外国語の習得はその後でもいい、という気がしてしかたない。

きちんとした日本語を話せない人が、急にきちんとした英語を話せるはずはないと思う。

逆に、きちんとした日本語を話せるのなら、きちんとした英語を話せる確率は、かなり高いはず。その素地があるのなら、中学だろうが高校だろうが、ちっとも遅くないと思う。発音の問題はあるかもしれないけど、訛りのある英語をしゃべる人はゴマンといるからそんなに問題じゃないのでは?内容に説得力があれば、誰も訛りに文句なんか言わないと思う(アメリカ西海岸の場合であるが)。

もちろん専門家じゃないので断定的なことは言えないけど、英語は中学から、というのは妥当な気がする。日本の義務教育の英語は、時期が遅すぎるんじゃなくて内容に問題があるだけのことでは?もちろん早いにこしたことはないけど、一日は24時間しかないことを考えると、英語早期教育に費やす時間で、本を読んだりディベートしたりすることも、有効な言語教育だと思われる。特に日本人は議論が下手で、海外に出ると困るので、ディベートはいい訓練になるんじゃないかなあ。
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by kinky25 | 2009-03-15 15:19 | アメリカ/カリフォルニア

経済危機なのにボーナス10億・・・・

バンク・オブ・アメリカに買収されたメリル・リンチの幹部たちが、10億以上のボーナスを受け取っていたことが発覚して問題になっています。

問題になってはいるんだけど、日本人の私からするとどうも手ぬるい。「もっと騒いでいいんじゃないの?」といらいらします。国が借金して弁償しないといけないわ、全世界に失業者をあふれ返させるわ(明日はわが身か)、というひどい事態をつくりだした超本人たちが、すみませんと頭を下げるどころか、10億だのなんだのもらってふんぞり返ってるっていうのは、日本人の感覚では完全に犯罪じゃないですかね?

恥を知れ、といういう言葉がぴったりだと思います。

でもでも。アメリカ人の反応はけっこう冷ややか。「そんなもんなんじゃないの~」ってな感じで、今のところ「その金返せ」とまではいっていないようなのです。NY州がようやくこの厚顔成金たちを召還するようですが、どうなるのでしょう。 日本だったら、仮に法的に問題がなかったとしても、世論が許さないと思われます。即刻返金、記者会見で土下座、ぐらいの勢いで叩かれるはず。

しかしここはアメリカ。勝者はどんな汚いことをしても、自分の握った金を守る権利がある、という、絶対におかしいゲームのルールがまかり通る国。それがまかり通ったがためおこったサブプライム問題であり、金融危機なのに、ちっとも直ってない。

こういう輩、どうせそのお金もろくな使い方しないんだろうな。ほんとに悲しくなる。

「良い」「悪い」よりも、「勝つ」「負ける」がものを言う世界ってどうなんだろう。こうなったらもうみんな弁護士になるしかない。・・・・というのは大げさかもしれないけど、とにかく品のある金持ちが多い国が、やっぱり品格のある国なんだと思う。この国の経済観念は、やっぱりどこかおかしい。
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by kinky25 | 2009-03-07 14:25 | アメリカ/カリフォルニア


筆者: 環境庁勤務・一児の母。 生息地: カリフォルニア・サクラメント。  ブログについて: サイエンスとトレンドを融合した、わかりやすいエコ・温暖化・サステナビリティ。コメント歓迎です(除く営業)


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