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岐路に立つキャップ・アンド・トレード

温暖化対策のための政策として、「キャップ・アンド・トレード」はすっかり定着してきたように思えます。ヨーロッパのEU ETS(Emissions trading scheme)という制度は2005年にテストランが始まり、2008年からは第2期に入っています。これに続けとばかりに、各国・各地域で法案が提出され、喧々諤々の議論が戦わされてきました。

2005年ぐらいから活発化したこの動きは、オーストラリアやニュージーランド、カリフォルニア州、そしてアメリカの連邦議会などで、実際に法案が出されるまでになりました。そして私の働いているカリフォルニア州では、AB 32という法案が実際に通り、2012年の開始を目指して法則づくりに入っています。

温暖化ガス規制に向けて、世界レベルで動きが加速するか ---- に見えた、この数年でしたが、ここに来て、オーストラリアの法案は議会で可決されず、アメリカ連邦議会でも今年通過の見込みはだいぶ薄くなる、という状況に変わってきました。

今年の末には、コペンハーゲンでCOP15(京都議定書後の枠組みを話し合う国際会議)があるので、どの国も「コペンハーゲン」を合言葉に、それまでに何らかの制度を確立しようとがんばっているのですが、温暖化ガス規制への風は、ここに来て一気に逆風。アゲインストの風が吹き荒れています。

一番の理由は、世界的な景気の後退です。ただでさえ打撃を受けている産業界からは、これ以上のコストは産業に大きなダメージを与える、という大きな大きな声があがっています。

さらに、中小企業や低所得者層などからも、電気代といったエネルギーの料金があがると経営や生活に大きな打撃になる、という強い反対の声。

「地球にやさしく」「持続可能な未来を」と言うのは簡単ですが、いざ自分の電気料金があがるかもしれない、となると、やはりきれいごとではない人間の面が見えてきます。特にこの不況で、どの国も失業率があがっているため、温暖化政策は、さらに失業率を増やす、という見方をする人も多く、反対派の人たちは「キャップ・アンド・トレードは生活のコストを大幅に上げ、仕事も奪う」というネガティブ・キャンペーンを行っています。

実際には、規制によって得た財源は、中小企業や低所得者保護のために使うこともできるし、制度が始まっていきなり電気代がはねあがるようなプログラムは誰も作らないとは思うのですが、それでも、事を極論化して、賛成派と反対派があからさまにケンカする、というようなあまりよろしくない状況ができてきつつあるように思います。

「今」を基点に、誰が損するのか、という議論がヒートアップしてしまうと(もちろんそれはとても大事なことですが)、そもそもの問題が忘れられてしまう気がして心配です。温暖化の規制は、私たちのためにやるのではない。子供たちのためにやるのだと私は思っています。今自分がいい暮らしをするためになら、子供が犠牲になってもいい、と思える親はそうはいないはずなのですが、もちろん事はそんなに単純じゃない。

感情がヒートアップするなかで、ケンカに勝つか負けるかが目的になってしまわないことを、血が流れないことを(比喩的な意味でですが)、祈るばかりです。正直、少し背筋が寒いものを感じている今日このごろです。
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by kinky25 | 2009-08-23 16:00 | カンキョウの話。

田舎暮らしって全然エコじゃない!アメリカ編

サクラメントから北上すること3時間のある小さな町に行ってきました。知り合いの誕生パーティがあったのです。私は全く知り合いのいない集まりで、付き合いで行っただけだったので、思いっきり冷静に人々を観察してしまいました。

もう、ショッキングなぐらいに太ってる人が多かったです。

b0069365_12543929.jpg人の体型のことをとやかく言うのはほめられたことじゃありません。それを承知でどうして何度もアメリカのObesity(病的肥満とでも訳す?)のことを書くかというと、やっぱりこれは本当に異常だと思うからです。見た目のことじゃ全くありません。健康の問題と、サステナビリティの問題双方の観点から異常です。

日本では普段見かけないような大きな人が、50人弱の集まりの中に5人ぐらいいました(漫画から想像してください)。体脂肪率のようなものを量って肥満かどうかを決めるのであれば、たぶん半分が肥満。高校生以下の子供たちが20人ぐらいいたのですが、子供の中にもかなり太っている子がたくさんいました。

途中に立ち寄ったレストランやその他の場所でも、Obeseな人がやっぱりたくさん。

なぜこんなことになってしまうのか?

ひとつ明らかなことは、サクラメントでは肥満の人の割合は絶対こんなに高くないのです。

田舎に行けばいくほど肥満度が高くなる。

そういうことだと思います。

じゃあ、何を食べたらこういうことになるのか。

パーティの料理は、CostCoで調達してきたのかな~という感じのハンバーガー、ホットドッグ、チップス、ビーンズなど。典型的なパーティ料理ですが、恐ろしく「安物」の味がしました。私は食べれませんでした。原料も安いだろうし、添加物や保存料もすごいだろうし、トランス脂肪酸もたっぷり使っていそうだし・・・・。私は単純にくさい、と感じました。何のにおいかわかりませんが。誕生ケーキは言わずもがな、何でできてるの?といいたくなるようなシロモノで、私は近づくのも無理でした。

食べ物であって、もはや食べ物じゃない、という感じです。これはもはや、ある種の進化といえるかもしれません。終わらせてない続きがありますが、長くなったのでこれも続く。
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by kinky25 | 2008-07-14 12:45 | カンキョウの話。

パーティには生分解性フォークを?

Biodegradable=生分解性プラスチックの使い捨てUtensil、アメリカではずいぶんはやってきました。イベントでこれを見かけることが増えてます。

b0069365_13191886.jpg
日本ではどうですか?

生分解性プラのセールスポイントはもちろん、植物でできているので捨てたときに土に還る、ということです。こちらではトウモロコシ(多分遺伝子組み換え?)が使われていることが多いです。

これが使い捨てフォークやスプーンに多用されるのは、アメリカ人のパーティ好きが原因だと思われます。日本は何かといえば「外食」ですが、アメリカではほとんどホームパーティとかPot luckと呼ばれる持ちよりパーティになります。まあ広い家に住んでればパーティもしたくなるってもんです。誕生日やお祝い事、イベントはもちろん、会社でもサークルでもボランティアでも、何かというとPot luckが開催されるし、トレーニングには軽食がつくし、夏場は公園でのイベントなども多いし、キャンプやピクニックも多いし・・・・・。まあとにかく、日本人が飲みに行くのと同じぐらいの頻度で使い捨て紙皿やプラスチックフォークがたんまり捨てられる集まりがあるのです。

これをグリーンにしよう!と思いついたのはいいのですが・・・・。

A型日本人の私からすると、ピクニックをグリーンにするなら、まず「食器類は持ってきて持ち帰る」制にするか、プラのフォークを使ってしまったら、「ゴミを食べ物とプラで分別」する。という方法を考えるような気がします。

ここではどっちもめんどくさいのでしょうね。

食器も食べ物とまとめて捨ててしまいたい。(ていうか多分、分別できない人が多いと思われます)だったら食器がBiodegradable=生分解性なら、全部いっしょにゴミとして出して、コンポストできるじゃないか!なんてグリーンな。ということで広まっていると思われます。

バイオ燃料が、食糧の値段の高騰に一役買ってしまっているという側面があるように、生分解性の製品も多少は食糧を圧迫するでしょう。今はそんなに生産が多くないだろうし、食用にならないものを使っているかもしれないと思いますが、今後もっと増えていけばバイオ燃料と同じ運命になると思われます。

生分解性フォーク、プラよりはいいと思うけど、それより「使い捨て食器」をやめるほうが断然いいはず。・・・・ってまた、小さな声でささやいてみている今日このごろ。

それにしても、コンポストしたり埋め立てする場合は、生分解性の利点が発揮されると思いますが、焼却はどうなんでしょう。プラを焼くのと何がどれぐらいの違いになるのでしょう。調べてみたいと思います。なにせ日本はほとんど焼却ですから。
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by kinky25 | 2008-05-01 13:43 | カンキョウの話。

AB32: カリフォルニアの画期的なGHG削減政策

AB32 (the California Global Warming Solutions Act of 2006)は、2006年にシュワ知事がサインして発効した、アメリカで初、世界でも先進の温室効果ガス(GHG)削減を「義務づける」 法律です。AB32の下で、カリフォルニアは2020年までにGHGガスを1990年レベルまでに削減、2050年までに1990年比で80%削減することになります。

b0069365_7392888.jpg現在California Air Resources Board(大気保全局)が、AB32の規則づくりをしています。議会を通過する法案(AB=Assembly Bill やSB=Senete Bill)は、よりコンセプチュアルなものなので、それを実施するための細かい規則や情報が必要です。それをつくるのが省庁の仕事。2012年の実施をめざして、ARBがしゃかりきに規則づくりをしているところ。

当たり前だけど、こういう問題を法律にするのは難しいですよね。法律にするということは、それを守らない人に罰則を与えないといけないってことなので、あまりに過激なことはできません。

で、何が起こっているかというと、「テクノロジーとイノベーション」、そして「ローコスト」でGHGガスを削減する!というところに議論が集中している現状です。平たく言えば、「なるべく楽してGHガスを削減するにはどうしたらいいか」ということ。繰り返しになりますが、守らない人には罰則を与えないといけないので、「あなたは○トンへらしなさい」ということは、おいそれとは言えないわけなのです。

でもそれにしても、先日書いた「洗濯物を干さないアメリカ人」に通じるところがあるなあ、と思うj事態の成り行きです。

日本の環境庁が京都議定書を守るために、環境庁のビルのエアコンを極力使わないようにして、職員は汗みずくになりながら仕事をしている・・・・というニュースがありましたよね。旗振り役が率先してがんばりを示さないと、という考えもあったと読んだ覚えがあります。

その成果のほどはともかく、これってよくよく考えると、「どうにもならなくなったら、自ら苦労してがんばっている姿を見せることで、みんなにもがんばってもらおう」という、昔ながらの精神論的な仕事観のなせる業ではなかったのでしょうか?契約を取るために土下座するとか、飲めない酒を飲むとか、サービス残業とか、そういう自己犠牲的な仕事の仕方に通じるものがある気がします。

これはアメリカでは絶対はやらないスタイルです!「自分が」「我慢して」「がんばって」「汗水たらして」温暖化対策????何で私がそんなことしないといけないの??テクノロジーがあるでしょうがテクノロジーが。

とまあ、こういう感じでしょう。

アメリカは何でもテクノロジーで解決できる、と考えすぎているきらいがあります。さらに、「我慢」「面倒なこと」が大嫌い。これがどうAB32に反映されてくるか。

ある程度まではテクノロジーで削減できると思います。現状、エネルギーのムダ遣いがとても多いので。問題はそのムダを削減した後です。

2050年に1990年比80%削減は、テクノロジーだけでは無理だと私は思いますが・・・・大きな声では言えません。


うーんと、中ぐらいの声でぼそっと言ってみる機会をうかがいたいと思います。誰か聞いてくれるかな?
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by kinky25 | 2008-04-05 07:33

アメリカ人が洗濯物を干さない理由。

アメリカで洗濯物の天日干しを推進しようと思ってネットでいろいろ調べていたら(アメリカで乾燥機を使わないで洗濯ものを干している家庭の割合は20%程度らしい)、面白いブログの記事にあたりました。

b0069365_14223691.jpgその記事は洗濯物じゃなくてペーパータオルの話。アメリカの家庭で、テーブル用「ふきん」を使ってる家って少ない気がします。何でもかんでもペーパータオルや紙ナプキンで拭くの。うちのおっさんもそうなんですけど、床に水なんかこぼした場合も、ペーパータオルをわしわしわしっとつかんで・・・・たかが一杯の水にすごい量の紙を使います。やめなさい。

その方の分析によれば、現代のアメリカ家庭は、両親ともに仕事漬けすぎると。仕事の虫は日本人の代名詞だったのですが、最近は「世界で最も長時間仕事をする国民」はアメリカ人。見てると納得です。うちの子供が通っているデイケア(保育園)は朝6時から開いてますし。休みもあんまりとらないし、国民の休日なんて泣くほど少ない!PCと携帯でどこでも仕事、という人も多いでしょう。

そうやってしゃかりきに働いているために、料理したり掃除したりという家事に手が回らないのだろう、と言うのです。それから、テレビの見すぎ、さらには過剰な「きれい好き」が、ペーパータオルみたいな便利な使い捨て商品への依存につながっているのじゃないかと。

仕事が忙しくて疲れるので、料理はしたくない。テレビ見るぐらいが精一杯。でも家が汚いのはいやだから、便利なペーパータオルなどでさっと汚れをふいてぽい。

日本の場合は、どんなに大変でも「自炊」や「自分で掃除・洗濯」することが美徳という感覚が残っていると思いますし、せいぜいテーブルをふきんで拭いてそのふきんをまた洗うぐらいはみんな無意識にやっている気がします。

b0069365_14253646.jpgでもアメリカでは、二人でしゃかりきに仕事して、便利を金で買う、という感じでしょうか。もちろん日本でも共働きでダスキンを頼んだりというのはあると思うのですが、なんというか、スケールが違うんです。家庭でゴミの分別なんて言ったら「何で私がやんないといけないの??きーっ!!!」って牙むかれるかも。

洗濯物を干そう!と言いたいけど、テーブルをふきんで拭くのも面倒な人たちに伝わるのか・・・???不安になってきました。

いつも思うけど、働きすぎではエコは実践できないんですよね。サステイナブル(持続可能)という言葉があるけど、自分の生活がサステイナブルでなければ、大きな視点でのサステナビリティなんて考える余裕はないのです。

週に40時間しか働かないヨーロッパの国々がエコ先進である、いうのもそういうところかも。

これをつきつめて考えていくと、その国の経済構造自体がサステイナブルかどうか、ということにつながってくると思います。アメリカは超競争・格差社会。立ち止まったら負ける、という恐怖感はみんなにあると思います。だから「負け組」にならないために必死に働かざるを得ない。それってサステイナブルとは言えないと思います。

なにごともほどほどが肝心。洗濯物を干す心の余裕があるぐらいの塩梅が、やはりよいのではないかと。

写真上:ブルーベリーの花が咲きました。ブルーじゃないんだね。
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by kinky25 | 2008-04-03 14:10 | カンキョウの話。

温暖化がスピード進行するカリフォルニアと西海岸

カリフォルニアを含むアメリカ西海岸では、地球平均よりも早い速度で温暖化が進行している、という調査結果が最近発表されました。2003年から2007年の5年間、世界の気温上昇の平均は、20世紀平均と比べて華氏1度だったのが、西海岸11州ではなんと1.7度。2倍近い数字です。

ところで、排気ガスによる空気汚染などは、局地的ですよね。例えば東京を上から見ると、環七の上空が丸く濁っている、と言われたり、LAのスモッグが有名になったり。それに対して、温暖化の場合は、石油採掘現場である中東や石炭をほる鉱山の上だけ気温が激しく上昇する、というようなことはありません。

なぜでしょう?

気体(分子)にはそれぞれ寿命があります。ある程度の時間がたつと、手をつないでいた原子どうしが手を離してしまい、分子がこわれてしまうのです。排気ガス(NOx、SOxなど)は数時間、数日といった長さでこわれていくものが多いため、影響が局地的なのです。

しかし、CO2やメタンは数十年~百年という寿命。非常に安定した分子で、なかなかこわれません。そして空気中や水中(海とか)や植生物の中をぐるぐるめぐりながら拡散していくため、地球全体でほぼ一定の濃度になるのです。

b0069365_5231440.jpgなのにカリフォルニア(厳密には南CALの内陸部)やネバダ、アリゾナなどでは温暖化がスピード進行していると?

これはやはり元来砂漠気候だからでしょうね。同じように温暖化が進行しても、西海岸にはふりそそぐ熱の威力をやわらげてくれるものが少ない。やわらげてくれるものとは、緑であれ湖であれ、要は水分です。西海岸にはもともと水は豊富ではありません。今南カリフォルニアが栄えているのは、コロラド川などから水を輸入しているからです。そういった灌漑の努力がなければ、乾いた大地がどこまでも広がっているような土地。

熱がふりそそぐ状態に対して、それを緩和する手立てがない。やはり温暖化に対して脆弱だといえるでしょう。あまり知られていないかもしれませんが、2005年の熱波では、Central Valleyでたくさんの家畜が熱のために死んでしまいました。

また、水資源も問題になってくるでしょう。現在コロラド川は旱魃の時期に入ってきており、この水系の二大貯水湖であるLake PowellとLake Mead,の貯水率はそれぞれ45%と50% にまで落ち込んでいるそうです。Los Angeles, San Diego, PhoenixやLas Vegasなどの大都市が、コロラド川からの水に頼っています。

政府のお役人はどこでも「温暖化対策と経済成長は両方実現できる」と言っていますが、そんなのはきれいごと。Central Valleyの家畜被害とか、水の問題とか、現実のリスクはもっと具体的にいろいろな分野に広がってきているのです。そして西海岸ではその被害がよそより大きい可能性が高いのかもしれない。このあたりをどうリスクマネジメントするのか、そろそろちゃんと考えていかないと間に合いません。

photo by StuSeegerb0069365_5244821.jpg
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by kinky25 | 2008-04-01 05:08 | カンキョウの話。

なんと我が家には$1500!景気刺激策とは。

Congressが、いわゆる「景気刺激策」を可決したそうで、5月にはお一人様$600、お子様一人につき$300が、政府から大盤振る舞いされることになりました。なんと我が家には$1500が転がり込んでくることになります。

b0069365_159521.jpgこういう形の景気刺激策は、景気が後退してきたときに、「消費者の購買力を高め、需要を増やし、それによって雇用をふやす」という、カンフル剤のような役割を期待されています。日本でもバブル後の不況のときに減税って形であったような。なんだか知らないけどお金が返ってきた・・・ということがありましたよね。

さて、景気が後退したから現金をばらまいて、「消費をあおる」というやりかた、果たしてサステイナブル(持続可能)なのでしょうか??

景気が後退した理由には、今回のアメリカの場合には、住宅バブルがはじけたということも大きいのかもしれないけど、石油の値段の高騰や、穀物の値段の高騰なんかも、多かれ少なかれ影響していると思うんです。つまり、環境問題が、景気に影響を与えている面も多少はあろうかと。

さらに、この記事によれば、アメリカでも自分のカーボン・フットプリントを減らすために、買い物の量を減らす、買うものを吟味する、という消費者が増えているとのこと。モノをつくるのには、資源が要るしエネルギーも要る。使う間に電力を使うものもある。捨てるときにはまた環境に負荷がかかる。ということを理解して、それを減らそうと努力する人が増えてきたことが、購買意欲の減退につながっているのではないか、というのです。

私も時々書いていますが、安物を買わない。長く使う。ゴミを出さない。などと心がけていると、自然と買う点数は減ります。もし、消費者が少しづつそういう流れになってきているとすれば、景気が後退したからといって現金をばらまく政府は、感覚が20年前という感じじゃないでしょうか。

じゃあ景気が減退しても何もしないのか。

私が大統領だったら(笑)、経済の構造改革にお金を使います。グリーンな産業に助成をして、雇用をたくさんつくるの。グリーンであることは(例えば有機農業)、かなりの確率で人的労力をたくさん必要とします。だから、そういう仕事をする人たちが、過酷な条件で働かなくてすむように助成をする、とか、地方自治体にグリーンなプロジェクトを企画させて、それに助成する、とか、やりかたはいくらでもあると思います。

大量生産、大量消費の経済構造は、遅かれ早かれガタが来ます。もしガタが来なければ、その前に地球にガタが来ます。

だから、経済構造改革が必要。今回のように現金をばらまいても、砂漠に水をまくようなものだと思います。もしもっと有効に、そして今本当に困っている人たちのために使われるなら、私はこの$1500、喜んで返還するんだけど。(ちょっとかっこつけすぎかな?)
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by kinky25 | 2008-02-12 15:08 | カンキョウの話。

まだまだ続く!リサイクルの理想と現実・その3

リサイクルのネガティブな面に焦点を当てるこの企画(??)、もう一日おつきあいを。

今の仕事では、ゴミ処理場を見に行く機会があります。

カリフォルニアは、アメリカの中ではゴミのリサイクルは進んでいるほうだと思いますが、それでもこんなです。

まず、家庭における「分別」が超いい加減。というか、「埋立地行きゴミ」「リサイクル」の二種類しかない場合が多い。ご家庭では、「ふーん、とりあえずリサイクルできそうかな?」と思ったら、新聞も空き缶も、何もかも一つのゴミ箱に入れて収集に出します。

すると何が起こるかというと、

b0069365_15341252.jpgゴミ集積場では、そのゴミを、仕分けする作業が必要になるのです。

機械も一部導入されていますが、ものがものだけに、ものすごくマニュアルの作業に頼っています。コンベアで流れてくるゴミを、紙、プラ、金属・・・・。とひたすら仕分けする仕事です。コンベヤは相当早く、みんな行きつく間もない勢いで仕分けをしています。

正直、ものすごいほこりです。臭いもきついです。生ゴミの塊なんかはないとはいえ、やっぱりゴミはゴミなんです。半日見学しただけで、頭もなんとなく痛くなるし、鼻の穴は真っ黒です。たまに行くこっちは、マスクをしたりして臭い・ほこり対策をしますが、当の働いている方々は、マスクもなしでこの臭いとほこりの中に一日中、という場合も多いようです。

女性や移民かな?と思われる方が多く働いています。

職業に貴賎はない。それに、みなさん応募して働いているのだから、私がとやかく言うことではない。ですけど、なかなかに厳しい職場環境だと思います。私だったら続くだろうか・・・・。それでも雇用は雇用だ、と言われるかもしれない。リサイクルが雇用を創出しているのだ、と。

でも。

もし、せめて日本並みの分別の習慣があれば、環境はだいぶ改善されるのではないかと。しかも、第一段階の仕分けが終わったゴミを扱うのであれば、同じ人を使うのでも、もう一段階上の作業ができるんじゃないかと思うのです。さらに、ゴミの汚れも減ると思われます。

アメリカの場合は、「消費者や家庭に面倒を強いる」ことに対してものすごい反発があります。みなさん相当面倒くさがりなんです。日本では、分別は地域によってはものすごく細かいでしょう?あれ、アメリカではとても導入できないと思います。みんな逆ギレするか、誰も参加しないか。そのしわよせが、上のような形で出ているという気がしてなりません。

それでもリサイクルはいいことなんでしょうかね。コストコストというなら、家庭での分別を徹底させて、集積場での分別の人的コストを削減し、そのマンパワーをもっと前向きな作業にあてたほうが、リサイクルの効率もあがるし、働く人のモチベーションもあがるんじゃないかと思うのです。

日本の分別は、世界に誇れる習慣だと思います。

写真はあくまでイメージです。記事と実際の関係はありません。http://www.rcswd.com/comrecyc.html
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by kinky25 | 2008-01-21 15:43 | カンキョウの話。

燃料電池・水素スタンド - hydrogen refueling station

昨日、元旦で休日だったのをいいことに、前から気になっていたこの施設の周りをちょっとだけうろうろしてみました。場所はS Street、59thと65thの間。I-50からよく見えるのです。

b0069365_13441549.jpgBP(↓注)という文字が見えます。

ソーラーパネルのようなものも見えます。

ガソリンスタンド風でもあるんです。

立ち入りは禁止のようです。

となりにSMUD(サクラメントのローカル電力供給会社)があります。


答えは、Fuel cell(水素燃料電池)で走る自動車のための、給水素ステーション、ただしできあがってるのかどうかは不明。

b0069365_13465750.jpgソーラーパネルが見えたので、太陽発電の何かなのかと思っていたら、まず太陽発電で電力を起こして、その電力で水を水素と酸素に分解して、分解された水素を電池につめ、その燃料電池で車を走らせる、と。

やや、ややこしいお話。

フォードとダイムラー・クライスラーが燃料電池で走る車(プロトタイプ)を担当し、BPが給水素ステーションのデザインと建設を担当するようです。

実験的なプロジェクトなので、一般にはオープンではなく、州の公用車などで実験するらしい。そういえば、職場の真向かいの駐車場に、公用車の燃料電池車が止まっているけどあれらを給水素してるのかな。

さて、水素電池は前にも書いたことがあります。水(H2O)を酸素(O)と水素(H)に分解してエネルギーを得るとのことなのですが、このOとHをひっぺがす作業にけっこうエネルギーが要るらしく、今の技術では採算が合わないそうです。日本政府の公用車として納車された燃料電池車も、目ん玉飛び出るような額でしたね。何千万だか億だか。

技術的なことは、勉強する努力はしておりますが専門ではございません。その私の意見なのでちょっとアヤしいですが、私は数ある代替エネルギー(風力、燃料電池、バイオエタノール・・・)では太陽発電応援派です。この場所も、ソーラーパネルがあったので、太陽発電かと思ったわけなのです。そしたら、まず太陽で発電して、その電気を使って燃料電池を・・・・・。

だったら太陽発電のエネルギーをそのまま使えばいいじゃん、まどろっこしいなあ、もう!

と思ったのは私だけでしょうか。(ほんとはそんな単純な話でもないのですが、心情的に。)

まあ、水素エネルギー技術は、今とてもはやっているので、いろんな国で盛んに研究されていて、お金も投資されています。みんなこの開発競争に乗り遅れまい、と必死なのでしょうかね。今はまだまだ採算がとれなくても、この開発競争の果てには水素ハイウェー時代がやってくるんでしょうか。

片やソーラー。古い話で恐縮ですが、Dash村って番組で、ソーラーカーで日本一周って企画がありました。手作りカーでもけっこうそれなりに走っていたと思うのですが。でもやっぱり地味ですかね。まあ、天気に左右されるという大きなハンデがあるし、昔から研究されているのに今ひとつブームになっていないのは、やっぱり発電力がそんなにないからなんでしょうね。でも、小さいものにはちょこちょこいけるんじゃないかとやっぱりそういう思いが捨てきれません。消費者が賢くなって、代替エネルギーを用途に合わせて使い分けることができるようになるといいです。今年は、ソーラーの充電器を買ってみようと思っています。



注)BPとは: 昔のBritish Petroleum・・・石油の最大手。今はBeyond Petroleumという名前に。石油から脱却して、代替・次世代エネルギーの開発に取り組むという姿勢をアピールするために名前を変えたのです。
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by kinky25 | 2008-01-03 14:08 | カンキョウの話。

そしてガソリン・・・・。

最近食糧高騰の話ばっかりになっちゃっていますが、不景気ついでにガソリンの話を。

私は2004年にアメリカに上陸したのですが、その年は何度か1ガロン$1.99という幻の価格を見ました。1ガロンは3.7Lぐらいなので、なんとリッター50円ぐらいだったということでしょうか。それがあれよあれよと言う間に上がり、最近は1ガロン$3.5に届こうとしています。これで100円弱です。日本はリッター150円越えか、というところまで来ているみたいですね。

日本と比べるとアメリカはずいぶんガソリン安いんですが、街が無駄に広く、余計な距離を運転しないとどこにもたどりつかないため、かかる費用は同じぐらいになってきてる気がします。

b0069365_152247.jpgところで、こないだSacramento Kingsの試合を見に行ったのですが、駐車場にはこんな車がいっぱいでした。やっぱりウォウォウ系の男子が多いので、こういうトラックが増えることになります。

あまり詳しくないですが、これがOakland Raiders(フットボールのチーム)になるともっとトラックだらけになるらしいです。で、試合の前にみんなその荷台でBBQをやるそうで、それはTail Gate Partyと呼ばれてるとか。怖いので遠巻きに見ると思います、もしそこにいたとしても。

ガソリン代、彼らを直撃でしょうね。おもしろいサイト(Fuel Economy)を見つけました。エネルギー省がつくっているサイトで、ほとんどのメーカーの車の燃費やカーボン・フットプリントについてのデータを見ることができます。

b0069365_14435624.jpg25マイル走るのにかかる値段を試算してみました。GMC Sierra(上記のでっけートラック)とインテグラ。それぞれ1ガロン2ドルだった場合と、3.5ドルで。25マイルというと、片道20~30分ぐらいかけて車通勤している人は、往復でそれぐらい走ってると思います。これによればトラック通勤すると、それだけで一日700円ぐらいのガソリン代がかかるということになります。

それもそうだけど、普通の車もけっこうガソリン代かかるようになったんだなあ。

環境経済学(Environmental Economics)の基本的なコンセプトに、Internalizing externalityというのがあります。ガソリンの例で言えば、排気ガスは空気を汚すし、CO2も出す。でも、そういうマイナス要因に対応する費用を組み入れる仕組みが、普通の経済にはありません。「きれいな空気」はタダと思われてきたからです。でもその空気が汚れてみて初めて、「あ、何かしなきゃいけなかった」と気がつくわけです。そこで、ガソリンを鉛フリーにしたり、高速を有料にしたり、ガソリンに高い税金をかけたりして、「きれいな空気」を守るコストを払うしくみをつくります。「きれいな空気」などは「公共の財産」なので、こういうしくみを作ったり税金をかけたりするのは基本的に政府の仕事です。それをExternalityをInternalizeすると言います。

今までアメリカは、ことガソリンに関してはExternalityをInternalizeしてこなかったと言われています(他の国に比べて、相当が値段が安かった)。でっかいピックアップトラックは、その政策の恩恵を受けてゆうゆうと広い国土を走り回っていたわけです。でもそのアメリカでも、昨今の価格はさすがにトラックユーザーを苦しめ初めているのではなかろうか。

車社会アメリカ、ついにターニングポイントにさしかかっているのかもしれません。
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by kinky25 | 2007-11-17 14:34 | カンキョウの話。


筆者: 環境庁勤務・一児の母。 生息地: カリフォルニア・サクラメント。  ブログについて: サイエンスとトレンドを融合した、わかりやすいエコ・温暖化・サステナビリティ。コメント歓迎です(除く営業)


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