ワールドカップ・裏の裏 - Road to South Africa -
サッカーファンです。2002年は盛り上がりました。3試合観戦しましたがあんなふうに金に糸目をつけず散財したのは後にも先もあのワールドカップだけです。もったいないと全然思わないぐらい楽しかったなあ。みんながそう思うW杯、多分世界最大のスポーツイベントでしょう。
世界最大のイベントであるからには、裏でいろんな"大きなもの"が動いているのだろうなあとは思うのですが、一般の一ファンにはそんなことはどうでもよかったりします、いい試合が見れれば。
でも、こういう風に動くのか・・・。と思った記事がこれ。「日本政府、2010年南アW杯を支援…レアメタル権益狙う」。
南アフリカの鉱物というと、金やダイヤモンドを思い浮かべるかもしれません。「永遠の輝き、デビアス。」ってCMがありました。デビアスは南アのダイヤ鉱山を発祥とする、ダイヤの世界的独占企業です。他には、プラチナ、パラジウム、銀などのPrecious metal(貴金属)も世界最大の産出国です。貴金属などもともと埋蔵量が少ないために希少(高価)な金属は、レアメタルと呼ばれます。このレアメタル、皮肉なことに、政治的に不安定だったりする国に偏って存在することが多いです。
数ヶ月前、「携帯がなくなる日」という記事を書きました。携帯などの電子機器には、いろんな種類のレアメタルが使われています。金やプラチナなども、ジュエリーにしか使わないと思いきや、電子機器や車のコンバーターにも使われているのです。「小さく、早く、大容量」という最近の電子機器に対する要求に応えるために、いろいろなレアメタルの応用が研究され、新しい技術として次から次へと市場に出されています。例えば、2000年ごろには、携帯でタンタルという金属を使った部品がはやりました。そのためタンタルの需要が一気にあがり、産出国コンゴでは権益をめぐって内戦状態になり、さらに採掘のために絶滅しそうなマウンテンゴリラの生息地の森が破壊されてしまいました。こういうことは、なぜか消費者にはあまり知らされません。
さて、日本はハイテク技術は進んでいますが、肝心のレアメタルの埋蔵量はほとんどありません。実は、お隣中国には豊富な鉱物資源がありますが、今までの政治的歴史からいって、足りなくなって来たら日本にはあまり売ってもらえそうもない、というシナリオは予測がつくと思います。
日本の経済を支えるハイテク技術、その技術を支える金属資源が、日本にはない。よその国から買うしかないのですが、中国はあまりあてできないし、各国の争奪戦を勝ち抜くしか方法はないという状況です。先行きは非常に不透明です。
そういうわけで、実は日本は、絶望的にレアメタルの安定供給を欲しています。のどから手が出るほど欲しいのです。W杯の支援で、世界中の誰もが狙っているレアメタルの権益が、果たして手に入るものなのか私には見当もつきませんが、でもどんな手を使ってでも欲しい、というその必死さだけは伝わってくる記事です。
金属資源という問題、大きいです。世界的に非常に限られた資源。採掘による環境破壊。国家間の争い、国内の紛争、経済のひずみ。人体・環境への影響。リサイクル。それでもどうにかして売ってもらわないといけない立場の日本。2014年のW杯、こないだブラジルに決まりましたね。実はブラジルもレアメタルの産地ですが何か・・・・。
プレイバックワールドカップ!独断と偏見のベストプレイヤー賞。上から
2002年 リオ・ファーディナンド/ England
1998年 ホアン・ヴェロン / Argentina
2006年 クリスティアーノ・ロナウド / Portugal
source: http://www.football.co.uk
世界最大のイベントであるからには、裏でいろんな"大きなもの"が動いているのだろうなあとは思うのですが、一般の一ファンにはそんなことはどうでもよかったりします、いい試合が見れれば。
でも、こういう風に動くのか・・・。と思った記事がこれ。「日本政府、2010年南アW杯を支援…レアメタル権益狙う」。
南アフリカの鉱物というと、金やダイヤモンドを思い浮かべるかもしれません。「永遠の輝き、デビアス。」ってCMがありました。デビアスは南アのダイヤ鉱山を発祥とする、ダイヤの世界的独占企業です。他には、プラチナ、パラジウム、銀などのPrecious metal(貴金属)も世界最大の産出国です。貴金属などもともと埋蔵量が少ないために希少(高価)な金属は、レアメタルと呼ばれます。このレアメタル、皮肉なことに、政治的に不安定だったりする国に偏って存在することが多いです。
数ヶ月前、「携帯がなくなる日」という記事を書きました。携帯などの電子機器には、いろんな種類のレアメタルが使われています。金やプラチナなども、ジュエリーにしか使わないと思いきや、電子機器や車のコンバーターにも使われているのです。「小さく、早く、大容量」という最近の電子機器に対する要求に応えるために、いろいろなレアメタルの応用が研究され、新しい技術として次から次へと市場に出されています。例えば、2000年ごろには、携帯でタンタルという金属を使った部品がはやりました。そのためタンタルの需要が一気にあがり、産出国コンゴでは権益をめぐって内戦状態になり、さらに採掘のために絶滅しそうなマウンテンゴリラの生息地の森が破壊されてしまいました。こういうことは、なぜか消費者にはあまり知らされません。
さて、日本はハイテク技術は進んでいますが、肝心のレアメタルの埋蔵量はほとんどありません。実は、お隣中国には豊富な鉱物資源がありますが、今までの政治的歴史からいって、足りなくなって来たら日本にはあまり売ってもらえそうもない、というシナリオは予測がつくと思います。
日本の経済を支えるハイテク技術、その技術を支える金属資源が、日本にはない。よその国から買うしかないのですが、中国はあまりあてできないし、各国の争奪戦を勝ち抜くしか方法はないという状況です。先行きは非常に不透明です。
そういうわけで、実は日本は、絶望的にレアメタルの安定供給を欲しています。のどから手が出るほど欲しいのです。W杯の支援で、世界中の誰もが狙っているレアメタルの権益が、果たして手に入るものなのか私には見当もつきませんが、でもどんな手を使ってでも欲しい、というその必死さだけは伝わってくる記事です。
金属資源という問題、大きいです。世界的に非常に限られた資源。採掘による環境破壊。国家間の争い、国内の紛争、経済のひずみ。人体・環境への影響。リサイクル。それでもどうにかして売ってもらわないといけない立場の日本。2014年のW杯、こないだブラジルに決まりましたね。実はブラジルもレアメタルの産地ですが何か・・・・。
プレイバックワールドカップ!独断と偏見のベストプレイヤー賞。上から
2002年 リオ・ファーディナンド/ England
1998年 ホアン・ヴェロン / Argentina
2006年 クリスティアーノ・ロナウド / Portugal
source: http://www.football.co.uk
by kinky25
| 2007-11-06 15:20
| カンキョウの話。
筆者: 環境庁勤務・一児の母。 生息地: カリフォルニア・サクラメント。 ブログについて: サイエンスとトレンドを融合した、わかりやすいエコ・温暖化・サステナビリティ。コメント歓迎です(除く営業)
by kinky25
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