森の役目。
温暖化対策で、「森」が果たす役割が大きな注目を集めるようになりました。CO2の"Sink"となるからです。木は吸収したCO2を死ぬまで体内に貯蔵できます(貯蔵できる量は「働き盛り」を最大に減っていきますが・・・・)。このため、森をきちんと管理しながら広げれば、すでに空気中に排出してしまったCO2を地表に取り込んである程度固定できるというわけ。
カーボン・オフセットのための植林、というのはそういう意味です。
ところがこの「森林」、なかなか一筋縄ではいかない。日本の森林には間伐材という問題があり、森林自体が不健康で疲弊している、と以前書きましたが、カリフォルニアの森林には、山火事という大きな問題があります。
今の職についてから、CalFireという名称を聞くことがたびたびありました。Cal(カリフォルニアの)Fire(火事)だから、消防庁みたいなものかな~と思っていたら、なんと森林を管理する庁でした。California Department of Forestry and Fire Protectionと呼ばれています。
つまり、カリフォルニアで森林と山火事は切っても切れない縁なのです。なぜか?答えは簡単。暑くて乾燥しているから。山火事は自然のサイクルの一部。森の生態系も何年かに一度の山火事が起きることを前提として回っています。(山火事には一種の浄化作用があるのです。詳しくはこちらを)温暖化の影響で、さらに乾燥が進み、暑くなると予測されるカリフォルニアでは、残念ながら山火事も増えると予測され、それを裏付けるようにここ数年は、毎年のように大規模な山火事が起きています。
最近は最初に書いたとおり、温暖化対策のために、特にCO2の排出量を削減にあたって、森をきちんと管理して広げよう、という動きが出てきたわけですが、日本もカリフォルニアも、タイプは違えど問題を抱えています。
その双方の問題を解決するか?と注目されるのが、余剰な木の燃料としての利用。
日本の場合は、(想像するに)クオリティがよくなく、製品としての使い道があまりない間伐材を燃料として利用することで、森の質をよくし、さらに化石燃料の使用を減らせる。
カリフォルニアの場合は、ほっておくと火事の原因になってしまう倒木や枯れ枝、背の低い木や密度の高くなりすぎた林などを間引きして、そういう木を(Fuelと呼ばれる)燃料として使うことで、火事の規模を縮小し、化石燃料の使用を減らせる。
いいこと尽くしじゃないですか!
・・・といいたいところなのですが、間伐材を伐採したり、倒木を拾い集めて燃料施設まで運ぶ、という一連のプロセスが、恐ろしい手間とコストと、そして輸送にかかるCO2の増加につながるという大問題があります。想像しても、広い山の中を(しかも傾斜あり)、一本一本重たい木を集めて運搬するというのは、気が遠くなる作業のように思えます。
京都で間伐材の燃料化のプロジェクトが立ち上がったそうですが、この問題を解決するのに何かいいアイディアはないか?ということで公募しているようです。画期的なアイディアがあったら応募してみたいものですが。
カーボン・オフセットのための植林、というのはそういう意味です。
ところがこの「森林」、なかなか一筋縄ではいかない。日本の森林には間伐材という問題があり、森林自体が不健康で疲弊している、と以前書きましたが、カリフォルニアの森林には、山火事という大きな問題があります。
今の職についてから、CalFireという名称を聞くことがたびたびありました。Cal(カリフォルニアの)Fire(火事)だから、消防庁みたいなものかな~と思っていたら、なんと森林を管理する庁でした。California Department of Forestry and Fire Protectionと呼ばれています。
つまり、カリフォルニアで森林と山火事は切っても切れない縁なのです。なぜか?答えは簡単。暑くて乾燥しているから。山火事は自然のサイクルの一部。森の生態系も何年かに一度の山火事が起きることを前提として回っています。(山火事には一種の浄化作用があるのです。詳しくはこちらを)温暖化の影響で、さらに乾燥が進み、暑くなると予測されるカリフォルニアでは、残念ながら山火事も増えると予測され、それを裏付けるようにここ数年は、毎年のように大規模な山火事が起きています。
最近は最初に書いたとおり、温暖化対策のために、特にCO2の排出量を削減にあたって、森をきちんと管理して広げよう、という動きが出てきたわけですが、日本もカリフォルニアも、タイプは違えど問題を抱えています。
その双方の問題を解決するか?と注目されるのが、余剰な木の燃料としての利用。
日本の場合は、(想像するに)クオリティがよくなく、製品としての使い道があまりない間伐材を燃料として利用することで、森の質をよくし、さらに化石燃料の使用を減らせる。
カリフォルニアの場合は、ほっておくと火事の原因になってしまう倒木や枯れ枝、背の低い木や密度の高くなりすぎた林などを間引きして、そういう木を(Fuelと呼ばれる)燃料として使うことで、火事の規模を縮小し、化石燃料の使用を減らせる。
いいこと尽くしじゃないですか!
・・・といいたいところなのですが、間伐材を伐採したり、倒木を拾い集めて燃料施設まで運ぶ、という一連のプロセスが、恐ろしい手間とコストと、そして輸送にかかるCO2の増加につながるという大問題があります。想像しても、広い山の中を(しかも傾斜あり)、一本一本重たい木を集めて運搬するというのは、気が遠くなる作業のように思えます。
京都で間伐材の燃料化のプロジェクトが立ち上がったそうですが、この問題を解決するのに何かいいアイディアはないか?ということで公募しているようです。画期的なアイディアがあったら応募してみたいものですが。
by kinky25
| 2008-09-09 13:04
| カンキョウの話。
筆者: 環境庁勤務・一児の母。 生息地: カリフォルニア・サクラメント。 ブログについて: サイエンスとトレンドを融合した、わかりやすいエコ・温暖化・サステナビリティ。コメント歓迎です(除く営業)
by kinky25
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